映画
1)キートンの大学生(「キートンの恋とスポーツ」「キートンのカレッジ・ライフ」) 〔College〕 (VIDEO) ☆☆☆★★
1927年 アメリカ モノクロ スタンダード ユナイテッド・アーチスツ=キートンプロ 66分
監督/ジェイムズ W. ホーン 出演/バスター・キートン フローレンス・ターナー アン・コーンウォール
秀才だがスポーツ音痴なキートンが、好きな娘の関心を引くべく大学で各種目に挑むも、ハチャメチャな結果になるというキートン喜劇。
被虐的なキートンという側面の強さにやや引く面もあるが、ラストでのこれまで失敗してきた各種目を生かして、一気にヒロインを救い出すシークエンスの心地良さが良い。
開巻の雨の強さが印象的。「海外特派員」「雨に唄えば」「羅生門」「人情紙風船」と並ぶ映画史に残る美しい雨だった。
2)ディレクターズカット 燃えよドラゴン〔ENTER THE DRAGON/龍争虎闘〕 (DVD) ☆☆☆★★
1973年 アメリカ・香港 カラー シネマスコープ 103分
監督/ロバート・クローズ 出演/ブルース・リー ジョン・サクソン アーナ・カプリ
劇場版と、どの程度異なっているのかわからないが、質の高いプログラムピクチャーだ。強引にリーを敵の島に送り込んでしまい、拳銃は使えないという苦しい言い訳を頭でするだけで、後はリーの肉体を見る映画だ。ヒロインの存在が中途半端だという意見もあるが、リーという特異なキャラクターを生かすには、これぐらいが良い。敵ボスを倒したらENDマークというのも映画史的に正しい。鏡の部屋等、演出がもっと巧ければというシークエンスは数多いが、リーというキャラクターの魅力で掻き消された。