映画の噂

 今日発売の「週刊文春」連載の小林信彦「本音を申せば」は、「下妻物語」が取り上げられている。小林信彦に「下妻物語」を観て欲しいと願っていた者としては、嬉しい。しかも大絶賛である。「ニッポン無責任時代」以来の意外な面白さ、という小林信彦の著作を読んでいる者ならば、これがいかに最大級の賛辞であるかがよくわかるだろう。「下妻物語」が映画史上に残る秀作であることを証明するに相応しい批評である。残念なのは、往年の小林信彦と違って、すっかり腰が重くなってしまった為、今の時期にようやく取りあげていることで、公開直後に書いて欲しかった。
 よくできている作品とは言え、ギャグに関しては小林から見ればどうであろうと思っていただけに、あの小林信彦が喜劇映画の秀作と断じ、あとは2を待つのみとまで言っているのは嬉しい驚き。