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1)「キネマ旬報 8月上旬号」 キネマ旬報社 

 85周年記念号後篇。ジャンル別オールタイムベストテンは、今回は時代劇、ラブストーリー、アニメーション。アニメなど、選考者にそもそも観ていないヒトを入れているから、ジブリとディズニーが並ぶだけの極めてクダラナイ結果に。
 山根貞男の連載時評では、先日の新文芸坐中島貞夫特集の大盛況振りの解析が面白い。何よりの朗報なのは文末に記された『中島貞夫自身が信じられない表情で興奮と喜びの初日を迎えたあと、何年も前から想を練ってきた大チャンバラ映画の企画と本格的に取り組むことにしたという。』という一文だろう。スクリーンに中島貞夫が「鉄砲玉の美学」以来の自由奔放に作り上げたアナーキズム溢れた時代劇を撮ってくれる日が近く訪れることを期待したい。