雑記

1)ショ−ン・レノンとミック・ジャガーの娘&ヨーコ・オノ「華氏911」鑑賞

 最近のショーンの68年以降のジョン的風貌化が凄い。更にリンゴ・スターTシャツを着ているというのはかなり悪質。ポールが口説けばクラプトンとリンゴでステージに上がりそうな勢い。有名人の子供はここまで開き直らないと。ショーンはもうソロではやらないのだろうか?アルバムもライブもかなり良かったのだが。
 
 有名人の子供というのは殊俳優の場合、否定的に語られる側面も強いが、それは高嶋ブラザーズの様な首から上でしか芝居しない、親父の方がまだ芝居がマシというような例が目立ってしまうからだと思うが、最近、個性的脇役、言わば今村昌平の作品中の小沢昭一殿山泰司西村晃的位置に当る役者の不在を覚えずにはいられない。田口トモロオと大杉漣が居るので安心できる面もあるが、若手では、二世俳優にこそ、その可能性があるのではないかと思えてきた。個人的には池内万作北村有起哉大森南朋が良い。それぞれ伊丹十三北村和夫麿赤兒の子息であるが、親が偏っているだけに幼少時より見慣れているのか、明らかに同世代の俳優にはない濃さがある。北村有起哉など、「カンゾー先生」以降の今村作品にはレギュラー化しているが、あの世代で今村の演出に応えられる唯一の役者ではないか。池内万作は「光の雨」でラストに、あさま山荘に立て篭もり発砲していたにも係わらず、連続して公開された原田眞人の「突入せよ!あさま山荘事件」では警察側を演じる節操のなさが気にはなるが、明らかに父親以上を狙える可能性が高い。エッセイなど書いても面白いと思うのだが、未だ父親については語り辛いかもしれない。しかし、短篇映画の製作はしている。十三で言うところの「ゴムデッポウ」みたいなものか。伊丹ついでに余計なことを言えば伊丹の次男である池内万平を発見。「お葬式」で眼鏡かけた山崎と宮本の子供を演じ、伊丹のエッセイに万作より頻繁に登場した万平だが、現在はこういう仕事をしているということらしい。伊丹は教育論とかぶっていただけに、どーなんだ、みたいな気も若干するような経歴が書いてあるが、伊丹がそれだけ自由に育てたということか。むしろ親の金をふんだくる様な真似をせずに自身で生計を立てているのだから良い。自分なら直ぐに伊丹作品のDVD化権を売り飛ばしてしまいそうだが。