映画 「デビルマン」

molmot2004-11-13

1)「デビルマン」 (Tジョイ大泉) ★★

2004年 日本 東映 カラー ビスタ 116分 
監督/那須博之  出演/伊崎央登 伊崎右典 酒井彩名 渋谷飛鳥 宇崎竜童

 PV、アニメ、TVといった各ジャンルの監督達が挑んだ漫画−アニメ作品の実写化が悉く失敗し、「鉄人28号」が来年回しとなったので、残るは「デビルマン」のみとなった。監督は東映の職人監督那須博之で、変に自身の世界観を押し付けてくるヒトより職人技術のある生粋の映画監督に任せた方が良い物を期待できるという考え方は、頷けなくもない。
 一見して感心したのは、東映が10億かけて「デビルマン」を実写化するというから、純粋な実写化かと思っていたら、何と「下妻物語」や「恋の門」を遥かに凌駕する爆笑コメディに仕立てていることで、これは意外な作戦だった。
 兎に角全編爆笑ポイントに満ちている。那須博之にこれほどコメディセンスがあったとは驚いた。次回作は「幻の湖」でもリメイクしたらどうか。
 伊崎央登伊崎右典が全くの素人で演技ができないとわかるや、笑のために敢えて棒読みで科白を言わせ、棒読みでモノローグを大量に用いることで、作品の世界に入ることを拒絶させ、この棒読みを楽しんでくれと言っているかのように、面白シーンが連続する。(続く)