訃報 「岡本喜八監督死去」

molmot2005-02-19

 体調が思わしくないというハナシは長年の周知の事実であったが、やはり残念だ。新作の噂を書いたのは昨年の4月頃だったか山田風太郎の「幻燈辻馬車」を映画化して、京都でインする予定が岡本喜八の体調不良でインが延びたとか聞いていた。
 世代的にはリアルタイムで接しえたのは「大誘拐」からで、そこから遡って「ああ爆弾」や「殺人狂時代」「日本のいちばん長い日」等を観た。
 「幻燈辻馬車」が観たかったという思いと、現代劇をもう一度観たかったという思いもあある。殊に松竹で93年あたりに企画が発表されまがら実現しなかった山口瞳の「男性自身」は是非観たかった。
 とは言え、未だ観ぬ作品があるのに安易に追悼する気にはなれず、全作品を観てから、岡本喜八の不在を嘆きたい。