中古VIDEO 「光の雨」「[Focus]」「三文役者」

71)「光の雨」(高橋伴明)
72)「[Focus]」(井坂聡)
73)「三文役者」(新藤兼人)

光の雨 特別版 [DVD] [Focus] [DVD] 三文役者 特別編 [DVD]
 渋谷TSUTAYAで購入。各300円也。
 71)凡作だったが連合赤軍ネタなので。原作の方が未だ好きだが共通して現代の若者描写の凄まじさにゲンナリする。映画に関しては劇中劇としての連合赤軍再現シーンのみが良い。しかし「鬼畜大宴会」よりずっとつまらいのは問題だ。前にも言ったが、ラストシーンで山荘に篭って発砲する池内万作が、続いて公開された「突入せよ!「あさま山荘」事件」では警察側の役で山荘の屋根に昇って下から発砲されてたりする無節操さには呆れた。ま、そこらを一切気にしないのが池内万作らしいが。それとも、佐々と池内のオヤジが強いパイプ持ってたので何か言われたか。
 72)フェイクドキュメントの佳作。当初「ラブ&ポップ」は本作に感化された庵野がフェイクドキュメントとしてやろうとしていた。即ち「ラブ&ポップ」のオーディションにやって来た女子高生と庵野援助交際を始めてしまい、過剰な行為に出て没頭した結果、劇場版エヴァが間に合わなかったという内容。薩川昭夫は「[Focus]」を参考にしながら検討稿を書いたが見事中止となり通常の劇映画として製作された。浅野忠信が唯一の2作を結ぶ線か。そーいえば、重政隆文は「[Focus]」すらもビデオ撮りの一点で罵倒していたが、10分でロールチェンジしながらこの作品の魅力をどうやって出すのだろうか。「ロープ」みたいに、ドアなり背中なりに寄って、そこで繋いで恰も1シーン1カットであるかのように見せろとでも言うつもりだったのかと、フト思う。
 73)新藤兼人程クセの強い映画を撮るヒトも珍しいが、近年はその傾向が益々強いが、本作は祝祭的な雰囲気と竹中直人が、新藤兼人のいつもの空気を破壊しようとする怪演が良かった。荻野目慶子の、かつみ♥さゆりのさゆり状態な演技も良かった。