雑誌 「映画秘宝 1月号」

107)「映画秘宝 1月号」 洋泉社

 久々に読み応えのある特集ばかりで楽しめた。「キング・コング」、角川春樹昭和天皇「太陽」と、モンスター揃い。
 それにしても、角川春樹は相変わらずで面白い。自分がリアルタイムで角川映画を観に行ったのは「天と地と」からの末期世代(「天国にいちばん近い島」ぐらいまでの強力な宣伝は記憶にあるが、80年代半ば以降、角川映画は「天と地と」までは往年の勢いを無くしていた)に属するが、「天と地と」公開前に「水曜ロードショー」特別企画の「角川映画15周年記念シネマヒーロー大全集」という角川映画全作を多角的に紹介する特番で決定的に角川映画に夢中になった。
 今回のインタビューで爆笑ポイントとしては、嘗ての部下である幻冬舎見城徹に「男たちの大和」のチケット1万枚を押し付けたエピソードで、実際既に金券ショップでは980円とかになっているが、どこまで安くなるか楽しみだ。当然観に行くので500円とかになってくれれば良いのだが(「REX」は300円で観た)。角川春樹の全盛期を知らず、見城徹は知っている世代など、何故見城が角川春樹にここまで弱いのかわからないのではないか。春樹は見城がチケットの購入を拒否すれば、長渕剛の息子へのお土産の玩具として持っていた弓の玩具を当てるつもりだったという。従って「男たちの大和」のクレジットには幻冬舎も協賛企業として入っているそうだ。その他、角川春樹が「NANA」を語っているのが面白い。