日本橋裏D○D探検隊

 特にビデオ時代からその手のモノを熱心に集める趣味は無かったが、まあ、天王寺に住んでいたので最寄にその手のものが大量にある環境ではあった。
 怖い目に遭ったのは一度だけ、それも不慣れな頃で、あいりん労働公共職業安定所の横の露天で『ビデオ・ザ・ワールド』片手に商品を選び、で、決めたビデオを購入しようと1万円を渡したその時である。少し離れた所に居た全身赤ジャージで金髪の「殺し屋1」の浅野忠信みたいな奴が、8千円程の釣り(その手のビデオは1本千円が相場であった)を受け取る自分を凝視している。あまりにも強烈な視線に不味さを感じ、連れの友人と早々にその場を去ろうとしたが、殺し屋1はついてくるのである。ヤバイと感じ、角を曲がると同時に走り出したら、何と1も走って追いかけてくる。連れが自転車だったので後ろに飛び乗り全力疾走で逃げ切り事なきを得た。ポリも来ないから自力だけが頼りである。チャリがあって良かったとしみじみ思った。以降、買いに行く時は免許証、クレジットカード、万札は持っていかないようにした。
 で、DVD時代になった現在だが、釜ヶ崎はどうなったのか知らない。日本橋の、幾つかの店舗を知っている程度である。昨年行ったとある店は、難波近くの某雑居ビルなのだが、まず驚いたのが目当ての店があるフロアより一つ上の階にエレベーターで行ってしまい、ドアが開いた途端、部屋のドアも全開になっていて、小学生ぐらいの少女が水着でポーズを撮っているのを男達が撮影しているという御無体な状況が飛び込んできたことだ。慌てて階段を降りたが、昼間からエライことやってるなと思った。それにしてもドアぐらい閉めときゃ良いのに。で、下の階の暖簾を潜れば目当ての店があった。そこで買ったDVDには花○じっ○が出ていて引く。
 今回行ってみるとそのビルから店は姿を消していたが、その手の嗅覚が優れている妻の居る友人が隣のビルにあると見つけたので行ってみる。エレベーターで上がる間、途中の階にあるのも見つけて2軒周る。その後、日本橋大通りの真新しい雑居ビルにもその手の店があり、大胆さに驚く。ここにも寄って見るが店内も広く、清潔感溢れる店内だったので、この系統の店でトイレを借りたことなど一度も無かったが、良いかと思って行ってみる。出てきて友人に『こんな店のトイレ借りたん初めてや』と言うと、近くに居た店員含めて他の客も笑う。購入したDVDは2枚。10枚買うと単価が下がるので例によって友人と共同で購入。しかし、奥さん居るのにこんなんいつ見るんやと。