映画 「明日の太陽」「日本の夜と霧」「PROMISE」「フープ・ドリームス」「スティーヴィー」
松竹創業110周年記念 松竹映画探索 1960-70年代（東京国立近代美術館フィルムセンター・小ホール）
フィルムセンターの小ホールって、出来た時からずっと言われていることだが、もっと常時活用して欲しいものだ。
36)「明日の太陽」（東京国立近代美術館フィルムセンター・小ホール） ☆☆
1959年 日本 松竹大船 カラー 松竹グランドスコープ 6分
監督／大島渚 脚本／大島渚 出演／津川雅彦 十朱幸代 山本豊三 桑野みゆき 杉浦直樹 九条映子 千乃赫子 川津祐介 花ノ本寿 北條喜子 朝海圭子 松本錦四郎
37)「日本の夜と霧」（東京国立近代美術館フィルムセンター・小ホール） ☆☆☆★★★
1960年 日本 松竹大船 カラー 松竹グランドスコープ 6分
監督／大島渚 脚本／大島渚 石堂淑朗 出演／渡辺文雄 桑野みゆき 芥川比呂志 氏家慎子 吉沢京夫 小山明子
38)「PROMISE」〔The Promise 無極〕（新宿ミラノ座） ☆★★★
2005年 中国 カラー シネスコ 121分
監督／チェン・カイコー 脚本／チェン・カイコー 出演／真田広之 チャン・ドンゴン セシリア・チャン ニコラス・ツェー リウ・イェ
本来いちばん楽しい映画の楽しみ方なんてのは、そうそう食い入るように画面を見詰めるだけではなく（勿論、良い作品であれば否応なく釘付けにされてしまうのだが）、ノンビリ画面を眺めてビール片手に大画面で女優を見たり、B級な映画を楽しんだりすることにあると思うので、たまたま時間がポンと空いた時に飛び込んだ映画館で一夕のエンターテインメントとして佳作と出会えたら、凄く楽しい。
そんなわけで、そういった状況に偶々なったので、新宿の金券ショップが並ぶ界隈を歩いていたら、やたら安いのである、「PROMISE」が。店によってバラつきがあるので一番安い店を探すと750円だった。久しぶりに700円代で映画を観るなあと（大阪では駅前第三ビルとかの地下をメインに金券ショップを物色しては安価で映画を観ていた学生の頃、300円とか500円ってケッコーあった。ただ、たまに梅田劇場（邦画系）でしか観られないチケットを買ってしまい、観たくもない「卓球温泉」という温泉でオバハンが卓球して、学生の頃はピンポンやっとったんや、と息巻く駄作を300円で強制鑑賞させられたこともあった）喜びつつ劇場はミラノ座だし、キャパ1000の劇場で映画を観る楽しさや、チェン・カイコーの新作だしといった要素も期待しつつ劇場に向かった。土曜の最終回と言うのにガラガラだった。
特筆すべきことは二つ。
一つは本編前のCMで「プロミス」を流すのは如何なものか。まさかこれから観る「PROMISE」は、手塚理美にやっぱりサニーと腐れ縁続いてたんじゃないと泣きながら離婚させられた真田広之が映画にばっか出ているので慰謝料支払いが滞り、金融屋に金借りて竹内力に相談する映画ではないだろうか不安に思ったこと。因みにプロミスのCNには小倉一郎が出ていて、相変わらず困った顔をしていた。
もう一つは、コチラでも観ることが可能な「スーパーマン リターンズ」の特報が流れたのだが、あの例の前奏曲が被ってきただけで、既に涙腺が緩んでしまい、幼少時に観て夢中になった作品の続編なり、リメイクなりが今後もどんどん増えるが、モノによっては不味いことになるのではないかと。先日の「キング・コング」では辺り構わず泣いていたが、ハリウッドの安易なリメイクには全く賛同できなかったが、どうも自身が幼少時に日曜洋画劇場などで観ていた作品、即ち70年代の作品が多くなるわけだが、その辺りのものが危ない。「キング・コング」は作品自体に泣いたが、「スーパーマン リターンズ」や「ポセイドン」辺りは、幼少の自分が眠気を堪えながら父親と日曜洋画劇場で夢中になって観ていた作品なので、そういったシチュエーションの喚起によって作品の完成度が不味かろうと、泣いたりはしないかと不安である。新版「犬神家の一族」でも石坂浩二が金田一の格好で出てきただけで泣きはしないかとか、そんなもんで泣いていたら「Always 三丁目の夕日」批判が成立しなくなるので、それまでに鍛えようかと。とりあえず、これまで大泣きした映画を何本か再見したりとか。ベタに「禁じられた遊び」とか「ニューシネマパラダイス」とかで。
「PROMISE」については以上。今年のワーストの最有力候補とだけ付け加えておく。
【『スティーヴィー』公開記念オールナイト】（ポレポレ東中野）
39)「フープ・ドリームス」〔HOOP DREAMS〕（ポレポレ東中野） ☆☆☆☆
1994年 アメリカ カラー ビスタ 169分
監督／スティーヴ・ジェームズ 出演／アーサー・エージー ウィリアム・ゲイツ エマ・ゲイツ カーティス・ゲイツ シーラ・エージー
40)「スティーヴィー」〔STEVI〕（ポレポレ東中野） ☆☆☆☆
2002年 アメリカ カラー ビスタ 145分
監督／スティーヴ・ジェームズ 出演／スティーヴィー・フィールディング ヴァーナ・ハグラー バニース・ハグラー ブレンダ・ヒッカム ダグ・ヒッカム
