DVD 「initial 岩井俊二初期作品集」「24 REAL SEX 苛めて悦び濡れる女との24時間セックス」「欲望」「ジュラシック・パーク3」

47)「見知らぬ我が子」/「殺しに来た男」(岩井俊二
48)「マリア」/「蟹缶」(岩井俊二
49)「夏至物語」/「オムレツ」(岩井俊二
50)「雪の王様」/「ルナティック・ラヴ」(岩井俊二
51)「岩井俊二監督特別ロングインタビュー」 
52)「24 REAL SEX 苛めて悦び濡れる女との24時間セックス」(松江哲明
53)「欲望」(ミケランジェロ・アントニオーニ
54)「ジュラシック・パーク3」(ジョー・ジョンストン

initial イニシャル ~岩井俊二初期作品集~ [DVD] 24 REAL SEX 苛めて悦び濡れる女との24時間セックス [DVD] 欲望 [DVD] ジュラシック・パーク 3 [DVD]
 47)〜51)義務感でBOXを買うというのは、それに伴う価格を考えると辛いものがあるが、殊に岩井俊二初期作品集などは、11年前に「Love Letter」公開に合わせた特集番組で「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」と共に「見知らぬ我が子」「夏至物語」が再放送されて(殊に「夏至物語」の人気は強く、学生の頃同工異曲の自主映画を作ろうとする連中からよく参考試写したいと借りに来ることが多かった)以降でも、日本映画専門チャンネルで三度に渡って特集が組まれており、今回DVD化された作品も既に放送済みということからも、それに定価1万5千円を払うのは、なかなか簡単には行かないものがある。
 で、どうしたものかと思っていたが、どうせ売れないに決まっているから値段が落ちるだろうと。と言って待ちすぎても品切れを起こす可能性があるということで、新品特価で1万1千円というのがあったので、ここらで手を打つことにする。
 テレシネ技術の向上と共に画質がどんどん良くなって行くフィルム作品のソフト化と違って、ビデオなので劇的に画質が向上することはありえないが、ま、棚の並び的に岩井俊二コンプリートを果たしている身としては購入せざるをえなかったということで。
 52)今年に入ってから既に5月の段階で「かえるのうた 予告編ロング・バージョン」「童貞。をプロデュース」「奇妙なサーカス」のメイキング、「ブレス・レス 予告編」「R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.1・予告編」を発表し、更に編集担当作として「森達也の『ドキュメンタリーは嘘をつく』」も放送され、ネット公開作品や旧作上映も含めれば毎月のように作品に接することができるという多作ぶりが快い松江哲明の新作。本作については以前少し書いた『AV OPEN チャレンジステージ〜若手NO.1ディレクター決定戦』の1本であるが、同枠でエントリーされているナチュラルハイの「裸の大陸」がかなり気になったりと、面白い場になりつつあるようで、松江哲明の新作だから観るというだけでなく、他の作品も観ていく予定。
 本作は2600円程で購入。『AV OPEN』用のパッケージとは言え、SODなパッケージにHMJM松江哲明とクレジットされているのを見て、中止になったV&Rのドキュメントにまで思いを馳せる。
 松江哲明と言えばコチラを参照

「韓朝中在日ドキュメント セキ☆ララ 監督:松江哲明
公式サイト http://seki-lala.com/ 
配給:イメージリングス http://www.imagerings.jp/(「セキ☆ララ」予告編公開中)
6月3日(土)〜23日(金) シネマアートン下北沢にてレイトショー(連日21時〜) 
    
5/27(土)〜6/2(金) 限定リバイバル上映(連日21時〜/2本立て) 
「あんにょんキムチ」「カレーライスの女たち」


 「セキ☆ララ」の原題「Identity」で上映された際に書いた感想をチラ観してもらうと、何やら面白い映画を観たので興奮しているようだというのは分かってもらえるのではないかと思うが、実際相当面白い。たまに知り合いで松江監督の作品を観た事がないヒトから意地悪く、はてなでコメント書き込んでもらったり、年が近いから(松江監督は自分より一つ上)過剰に応援してるでしょと言われたことがあったが、んなことは全くない。学生の頃から周りは自称監督ばかりの環境だったので、年が近かろうと面識があろうとなかろうと、自分のことは棚に上げて、作品がつまらなければズケズケ批判するタチだったので、金払って上映会で観たり、DVDを購入している身で遠慮することは全くなく、従って失敗作を観れば、ここぞと悪口を書くに違いないし、むしろそれを待ち構えているようなところがあるのだが、現在のところは、幸いにして面白くて仕方がない。
 だから、松江哲明の作品を未だ観た事がない幸福な観客は、5/27(土)〜6/2(金) にかけて「セキ☆ララ」公開に先立って上映される秀作「あんにょんキムチ」「カレーライスの女たち」という極上の作品が2本立てでリヴァイヴァルされる機会を逃してはならないし、更に引き続き6月3日(土)〜23日(金) にかけて素晴らしい傑作である「セキ☆ララ」を観ることができるという特権性を得ているのだと自信を持って言える。食と性の饗宴映画であるこの3本は、映画館で観なければならないと義務ずけられている。というのも、「あんにょんキムチ」と「カレーライスの女たち」はソフト化がされていないし、「セキ☆ララ」は既に「Identity」の題でAVバージョンがDVDでリリースされているが、レンタルされていないので専門店なりハマジムから購入せねばならない。未見の作品にそこまでの労力を使うヒトは少ないようだし、最近DVD化された通販のみの「スパルタの海」や、もうすぐDVD化されるという「人間革命」を夫々の発売元から購入することに抵抗を感じる程ではないにしても、映画館に行くのが面倒だからと「Identity」を取り寄せてくれるなら良いが、それはないと言うなら、シネマアートン下北沢に行くしかない。
 しかし、岩井俊二×松江哲明のDVD同時購入というのは、どうなんだ。強引に共通項を探せばFCPで編集しているというぐらいか。
 53)中古ビデオでも持っているし、今更アントニオーニの「欲望」というのもナンだが、良いモノは良いので800円程だったので購入。
 54)「ジュラシック・パーク」は兎も角、凡庸な「ロストワールド ジュラシック・パーク」より遥かに素晴らしい「ジュラシック・パーク3」が中古とは言え、500円という価格とは。