河瀬直美新作「殯の森」に再び尾野真千子出演

 以前にも製作が始動したらしいと書いた河瀬直美の新作「殯の森」の製作発表があったようだ。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/news/20060621ddlk29200686000c.html
 来月イン、8月まで撮影し、来夏公開。カンヌ出品を目指すとのこと。
 意外だったのは主演が尾野真千子だったことで、自作に同じ役者を出さないという印象を持っていたから。しかし、尾野真千子は河瀬が発掘したワケだし、「萌の朱雀」から10年の節目だけに、象徴的起用ということになるのだろう。大島渚が監督生活10年目に「愛と希望の街」以来の少年の犯罪の物語として「少年」を作ったことを想起したりした。
 個人的には河瀬直美の作品は、『家族』のハナシよりも男と女のハナシ、つまりは「萌の朱雀」や「沙羅双樹」よりも「火垂」を好むので「殯の森」は期待している。しかし、「萌の朱雀」の時に、淀川長治に意味の判らないタイトルや読めないようなタイトルを付けるのは、およしなさいなという批判を受けていたが、「殯(もがり)の森」にも同様の思いを抱く。