書籍 「エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること」

13)「エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること」 安田理央/雨宮まみ (翔泳社)

エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること (NT2X)
 秋の二大エロ本は、本書と10/12発売予定の「女優・林由美香」だと思う。
 楽しみにしていた本書が並んでいたので早速購入。パラパラとページを繰っただけで、ついつい読み込んでしまう。部分部分で認識していても全体を俯瞰することができなかった現在のアダルトメディアについて、簡潔にして濃密に書き込まれている。
 エロ本の定期的立ち読みという小学校5年生の時からの習慣が目ショボ都知事のせいでできなくなり(西新宿の書店では最近までビニール紐をしていなかったので、そこに読みに行っていたが都庁の直ぐ側にも係わらず理解ある書店の態度に友人間で慎太郎書店、若しくは裕次郎書店と名付け、メールで『20時に慎太郎』といった符丁が成立していたが遂にそこもビニール紐網に追われた。現在は東映撮影所近所の書店がエロ本立ち読みし放題なのでここで用を足している)、終焉するエロ雑誌とその継承など興味深かった。
 ハマジムについての立ち上がりからオリジナル作品リリース凍結に至るまでも、簡潔に説明されているが、それにしても下段の用語説明文が濃い。と言って情報過多の長文ではなく短く、しかし濃密で、例えば『松江哲明』の項目を見ると、ドキュメンタリー監督デビューに至る箇所については良いとして、AV監督については『グレイズの「ハーモニー大沢遥」の1パートを撮影したのがAV監督デビューで‥』というところから書いてあるのだから恐れ入る。『平野勝之』についても『16歳で「ぱふ」誌上でマンガ家としてデビュー。』というところから書いてあるので、その他多くの人物、用語の解説を読んでいるだけで面白い。
というわけで、購入して早々に読みふけっている。