雑記 市川崑の「愛人」有馬稲子

■第19回東京国際映画祭 『市川崑傑作選また別の顔』ゲストに有馬稲子

「愛人」10/23 15:20 - 17:37(開場15:00)Bunkamura ル・シネマ2  
ゲスト:有馬稲子 (「愛人」上映後にトーク


 今日貰った『市川崑傑作選また別の顔』のチラシに書いてあったので初めて知る。有馬稲子が「愛人」を語るなんて機会は今後そう無いことだと思う。
 自分は、「愛人」は劇場で二回観ており、CSの録画したやつもあるんで今回はパスを決め込んでいたが、大いに迷う。
 市川崑至上主義者と言いつつ下世話なハナシも積極的に取り上げるが、有馬が某監督との間に出来た子供を堕ろしたというハナシを自叙伝に書いたらしく、それがどうやら市川崑らしいという噂が何度と無く取りざたされたことがあったという。有馬が離婚した80年代にもまたも話がぶり返したらしいが、自分は流石に幼少時なので詳しくは知らない。ただ、「噂の真相」の一行記事に『有馬稲子の離婚の蔭にかつてのいとしい人、市川崑監督の存在が噂に!』『有馬稲子に過去の不倫の恋をバクロされた市川崑監督意気消沈の日々!』というのが書かれていたのを後で知ったが、まあ噂真の一行記事だけでは信憑性は薄い。そのうち当時の芸能記事でも調べようかと。
 というわけで、トークを聞いていれば、衝撃的な告白があるかもしれないという思いを抱きつつも、純粋にあの素晴らしい「愛人」について有馬がどう語るのか聞いてみたいと思う。
 ただ、昔可愛かった女優の現在の姿を生で眺めるのは酷なもので、例えば、自分は若い頃の岡田茉莉子には尋常じゃないくらい思い入れがあるので、一昨年のポレポレ東中野での吉田喜重の特集上映では、岡田が来る日を避けて観に行った。これは本人の責任では全くないが、スクリーンの中の若き日の岡田茉莉子を観るだけで良いと思ったからだ。ところが、あの夫婦がまた熱心で、告知されていない日まで連日来てたのだ。だから、60年代のまだ若い岡田をスクリーンで眺めて良いなあ、と思って観終わって劇場のドアを開けたら、あのポレポレの狭いフロアだから、極く至近距離に、三國連太郎の目の下のプルプルと同じものをつけた岡田茉莉子がズドーンと立っているのだ。隣にガリガリ吉田喜重と共に。岡田茉莉子には何の責任も無いとは言え、酷だなあと。現実に剛速球で引き戻された感じがした。

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