漫画『愛…しりそめし頃に… ―満賀道雄の青春 (8)』

『愛…しりそめし頃に… ―満賀道雄の青春 (8)』藤子不二雄A  (小学館

愛…しりそめし頃に… (8) (ビッグコミックススペシャル)
 (6)と(7)の間が2年以上空いたのに、前巻より僅か8ヶ月で新刊が出たことに驚く。
 これでストックがなくなったから、また次が出るまで3年ぐらい待たされそうだが。
 ともあれ、97年から刊行が始まったこの『まんが道』の続編も9年に及んで、未だ完結の気配もなく、どこまで行くのやら。今回で寺田ヒロオトキワ荘出たんで、オバQのヒットが出た頃か、スタジオゼロ設立あたりまで引っ張るのかなとも思うが、藤子不二雄A先生は生涯を使い果たして未完で逃げ切る気かという気もする。
 例によって『劇画・毛沢東』ほどではないにしても、手が黒く汚れるベタの多さに喜びつつ読む。満賀道雄がシルバークロスになって机の前でアイデアを考える姿や、クリストファー・リーの怪奇映画(としか紹介されず。これが往年の『まんが道』なら作品についても簡潔に紹介されていたのだが)を観に行った時のリアクションなど見所多し。表紙は全員で立ち食いラーメンでンマーイをやってるところという、なかなかに暴走気味で楽しい。