雑誌 『キネマ旬報 11月下旬号』

88)『キネマ旬報 11月下旬号』 キネマ旬報社

キネマ旬報 2006年 11/15号 [雑誌]
 『犬神家の一族』撮影現場レポで、市川崑の重要な証言が載っていた。岩井俊二と共同監督する予定だったという『本陣殺人事件』について語られている。やはり本当に映画化しようとしていたようだ。
 実現していれば、豊田四郎との共同監督作となった『妻と女の間』以来(『女王蜂』で松林宗恵が監督協力とクレジットされているが、これも実際は共同監督に近く、スケジュールの関係で市川崑だけでは撮りきれないので、かなりのシーンを松林宗恵が演出しているとのこと)だったのにと思うと残念だ。単純に室内を市川崑が、ロケを岩井俊二がというものだったのだろうか。それとも『どら平太』の当初の案の如く掴み取りで担当シーンを決めるつもりだったのか。『犬神家の一族』がヒットすれば『本陣殺人事件』の映画化を願いたい。



私は中でも『本陣殺人事件』がいろいろな意味で大好きで、何度も映画化しようとしたのですが、いろいろな事情があって、駄目。一度、岩井俊二氏と組んで、二人の合作でとまで思ったことがありましたがねえ。

キネマ旬報 11月下旬号