『マルタの鷹』『大空港』『私立探偵濱マイク6  名前のない森』『リアリズムの宿』

201)『マルタの鷹』 (ジョン・ヒューストン
202)『大空港』 (ジョージ・シートン
203)『私立探偵濱マイク6  名前のない森』 (青山真治
204)『リアリズムの宿』 (山下敦弘

マルタの鷹 特別版 [DVD]

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大空港 [DVD]

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リアリズムの宿 [DVD]

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 201)初見は90年代初頭の深夜テレビ放送だが、あの時期に幾つか作られたカラーライズ版だったので最悪だった。何故かジョン・ヒューストンはカラーライズにやたらとよく使われていて、『アスファルト・ジャングル』も初見はカラーライズだったので長らくカラー映画と思いこんでいて、後年笑われたことがある。そー言えば『史上最大の作戦』もカラーライズ版で観たな。初見の印象が贋カラーで着いてしまうのは、よろしくない。確かに着色だからそういうことになるのだが。しかし、戦後しばらくは、カラーフィルムが高いのでカラー映画をモノクロで焼く場合もあったようで、状況は似たようなものか。しかし、このカラーライズという発想自体、何の為にやっているのか分からない。ワーナーの正規盤で450円。
 202)3歳頃に日曜洋画劇場で『タワーリング・インフェルノ』を観て以来パニック映画は好きで、この作品も同様。エアポートシリーズは特に何故だが妙に好きだったが、上記の色の印象で言えば、退色した酷いテレシネの映像で見慣れていたせいか、どうもDVDの発色が奇麗過ぎて同じ映画に思えないことがある。450円。
 203)今から思えば、あの時期にゴールデンタイムで、更にあの監督の並びで16mmでよくやったもんだと思うが、映画への思いが最も初々しく素直に出ていた16、17の頃に放送があったなら、相当夢中になっていて観ていたのではないかと思う。もう社会人になっていたし、忙しい時期だったので、夢中になって観てはいなかったが、それでもDVテープに録画したりと、それなりに気合は入っていた。DVDはディレクターズ・カットなのでかなり長くなっている。1600円。
 そういえば、この作品が放送された回のことだったと思うが、中盤で帰宅したらオカンが観ていたので、どうかと尋ねたところ、逆に「何で遠くばっかりなの、このドラマ」と言った。確かにテレビモニターは凄いロングショットが続いていた。
 204)2200円で買えたので幸い。ある時期まで山下敦弘の最高傑作だという位置付けだった。原作との距離感、切り詰められた尺で無駄が一切ないところも大いに気に入り、『どんてん生活』『ばかのハコ船』より断然『リアリズムの宿』だと随分言っていたものだ。