『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』(☆☆☆★★)

(1)『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』[SHINE A LIGHT]
☆☆☆★★ 日劇PLEX
監督/マーティン・スコセッシ  出演/ザ・ローリング・ストーンズ
2008年 アメリカ カラー 122分

 できるだけデカイスクリーンで観たかったので、日劇で観たのは正解だった。ポール・マッカートニーなんかでもそうだが、近年の来日公演はドームばかりだし、国宝級の大御所がスタジアム方面ばかりでやるのは集客上仕方ないとは言え、見に行っても豆粒以下だし拡散している印象があった。それだけに、この齢でこの規模の会場で見せるライブには迫力があって、客席との近さ(顔が判別できる)が良い。
 ストーンズは良いとして、マーティン・スコセッシが監督する意味のある作品になっているのだろうか、という思いがあった。ライブ映像なんて誰が撮ったって同じようなものだという思いがあった。しかし、HDカメラがこれだけ劇映画に使用されている現在ならば、ライブ映画では当然活躍しそうなものだが、敢えて10分でロールチェンジが必要な35mmで記録する不自由さがライブの一回性共々緊張感を生み出している。
 ラストの出たがりスコセッシな1シーン1カットをこれ見よがしにやるのは余計に思えた。