文庫

1)「下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん 」(嶽本野ばら) 小学館文庫
 ☆☆☆★★★ 

下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん (小学館文庫)
 映画があまりに良かったので、原作に手を出す事に。しかし、まさか 嶽本野ばらの作品を読む日が来ようとは。
 確認したかったのは文体で、一読して納得した。「青春デンデケデケデケ」同様、一人称の自由奔放な文体で、映像を非常に喚起させる。一昔前なら大林宣彦が下妻やと言うてるのに、尾道に舞台を変えて、富田靖子にロリータならぬ浴衣を着せて映画化したりしたかなとか妄想。
 映画同様、普遍的友情物語に関西出身者らしい毒気と笑いの活用が漲っており面白かった。
キャラクターが魅力的なだけに当然シリーズ化もできるわけで、「続下妻物語」の第一回を読んでみたが、この作品に愛着がある分には楽しめそうな気が。