市川崑DVD

 DVDでコンプリートしたい監督というと極限られてくる。既に果たした黒澤明以外だと、大島渚、更には溝口、成瀬といった常識的名前も思い浮かぶが、とは言え、失われた作品も多く、傷みも激しい為、どうしてもDVDで観たいとも思わない。最近の監督であれば、ほぼコンプ完了間近の岩井俊二ぐらいか。海外ならヒッチコックスピルバーグ、といった映画を観始めた原点となった監督の作品ならば全て揃えたいと思う。
 DVDも、これだけ数が出ると、最早発売ペースに追いつかなくなることも多く、気付いてみれば廃盤の憂き目に遭うことも多い。ヒッチコッの「レベッカ」もそうで、こちらはまあ、発売元の権利が変わったので近々再発されそうな気配である。
 さて、最も敬愛する市川崑のDVDというのが意外と多い。新東宝の初期作や大映BOX,金田一BOX等は買っているのだが、近日発売の「東京オリンピック」「娘の結婚」「炎上」「ぼんち」、発売済みの「細雪」「古都」「ビルマの竪琴 リメイク版」 「おとうと」「つる」「かあちゃん」「ど根性物語 銭の踊り」「あの手この手」「日本橋」「あなたと私の合言葉 さようなら、今日は」 「鍵」「股旅」「恋人」「盗まれた恋」「竹取物語」「天河伝説殺人事件」等、購入を予定しながら未だ果たしていない作品だけでもこれだけある。未だ未だ重要作、話題作が残っていることから、もたもたしていたらエライ事になりそうだが、これらを一括購入すれば10万近く飛ぶハズで、近いうちに覚悟を決めて生活を犠牲にしようかという気にもなるが、犠牲の果てに「つる」や「竹取物語」が含まれてしまうのは辛い。 それにしても30数本がDVD化されているのはたいしたもので、商売になり辛い初期作を除いても50本近くがDVD化される見通しで、深作やマキノのDVD化が進んでも、ここまで到達するのは難しいのではないか。