DVD

水野晴郎シネマ館
1)「キリマンジャロの雪」
2)「ふたりの女
3)「マクリントック
4)「愛のアルバム」
5)「片目のジャック」
6)「アンナ・カレニナ
7)「バリ島珍道中」
8)「キング・ソロモン」
9)「古城の亡霊」
10)「黄金の腕」

 カバヤ食品から発売された食玩DVD。映画本編が丸々収録されて315円で販売されている。全て買っても家電店で買えば三千円以下なので一気に箱買い。
 昨年の「花とアリス」のメイキング付きキットカットが販売された辺りから、DVD付き玩具菓子の数が増えてきている。往年のアニメの一話が収録されたりと様々だが、個人的には花アリ3部作と「キューティーハニー」のメイキング付きDVDを購入したぐらいだ。今回の「水野晴郎シネマ館」の驚きは映画本編がノーカット字幕で収録されたものが一気に10作品発売されたことで、300円という値段といい、映画の価値観を考えさせる。しかし、ラインナップを見ればすぐ分かるように、書店でコスミックインターナショナルが500円で名作を販売しているのと同じ系統の、所謂パブリックドメインものである。当然プリント状態も悪いのだが、値段と、さして高画質で見たいと思わせる作品でもないので、気軽に買って損はないと思う。何せ、ヘンリー・キングヴィットリオ・デ・シーカ、ジョージ・スティーヴンス、マーロン・ブランドジュリアン・デュヴィヴィエロジャー・コーマンの作品がコンビニで販売されるのだ。新作至上主義で、リメイク作品が公開されてもオリジナル作品が顧みられることのない現状に不満を覚える者にとっては、コンビニで気軽にデ・シーカやデュヴィヴィエの作品を手に取り、そこから興味が広がり、往年の名作を観る人が増えるのではないかという甘い期待もしたくなる。
 本編の前後には水野晴郎の解説が付いている。例のシベ超Tシャツではなく、懐かしの白ブレザーで解説する御大の姿が拝めるのだが、最近は解説業から離れていたせいか(サンテレビの『ドリームシアター』は未だやっているのだろうか)往年の精彩には欠ける。しかし、今回のラインナップは誰もが知っている評価の定まった名作ばかりではない為、水野の解説は不可欠であるし、やはりこのレヴェルの人の解説があると安心して観ることができる。未だ全て開封していないので画質チェック等は後日。