古本

1)「美味しんぼ 脚本」大森一樹 (松竹) 
2)「鉄砲玉の美学 プログラム」(ATG) 
3)「山田洋次作品集1」(立川書房) 
4)「日付のある映画論 松田政男のシネ・ダイアリー」松田政男 (ブロンズ社) 
5)「新人監督日記」和田誠 (角川書店) 

 京王古書市が開催中であることをすっかり失念していた。慌てて駆けつけるも用件の合間の1時間程しか時間が取れず、素早く場内を見回し、映画書のみ購入。
 1)は撮影用脚本。大阪に比べて神保町の矢口書店を筆頭にした映画専門古書店は高値を吹っ掛けて来る。殊に脚本などは非売品だからと調子に乗って、とんでもない価格を付けている。大阪では、かなり安く叩き売れれているので気軽に買えたのだが。別に「美味しんぼ」に愛着があるわけでもなく、実写映画化された本作にも全く思い入れはないのだが、この脚本が貴重なのは、大森一樹が監督脚本を担当する予定だった版だということだ。1996年に公開された実写版「美味しんぼ」は、森崎東監督、丸内敏治、 梶浦政男の脚本だったが、製作発表段階では大森一樹の監督脚本だった。三國連太郎佐藤浩市初共演ということで、「美味しんぼ」にも係わらず料理よりも父子の葛藤を主としたドラマにすべきと三國が要求した為、クランクインが遅れることを理由に大森は降板した。大森の書「震災ファミリー」にもスケジュールの都合と書いてあるが、脚本まで引き上げたのだから、単にスケジュールの問題だけではないのは明らかである。大森版の脚本と、森崎版との比較を近くしてみたい。 
 2)先日、新文芸坐で観た中島貞夫の「鉄砲玉の美学」のプログラム。ATGのプログラムは高いので「本陣殺人事件」「戒厳令」など、どうしても欲しいものしか買っていないが、脚本が読みたかった為購入。
 3)「二階の他人」「下町の太陽」「馬鹿まるだし」「いいかげん馬鹿」所収。
 4)松田政男による70年代後半の映画批評。以前から欲しかったが不必要に高値だったのが、ようやく安価で見つけたので購入。
 5)「麻雀放浪記」の監督日記。これも随分昔から図書館で読んでいたが、安価であったので購入。