映画の噂 伊丹十三監督全作品DVD化

 ようやくというか、今にいたる迄、伊丹作品がDVD化されていなかったことが驚きなのだが、まあ、これは独立プロである伊丹プロが主役の突然の退場によって現在は活動していないことが大きかったのだろうが、発売がGENEONであることも驚いた。東宝ではないという。しかし、ココは吉田喜重もだせば伊丹も出すという凄い会社だ。
 残念なのは、幻の処女作「ゴムデッポウ」が特典収録されるのではという期待が叶わなかったことで、ドキュメンタリー、CM共々発売してほしい。
 卒論に伊丹十三論を書いた者としては、恐らく収録されるであろう予告編が期待で、伊丹作品の予告は伊丹主演の短篇映画的側面があり、それらを観ることができなかったために言及できなかった恨みがある。メイキングも唯一「タンポポ撮影日記」が入手できずに悔いが残っている。作品としては「お葬式」と「マルサの女」のみ買う価値があるが、既に中古ビデオで全作品と前述以外のメイキングも集めてしまった者としては、判断に迷うところだ。