レンタルDVD 「大病人」

17)「大病人


 伊丹十三のDVDは、「あげまん」「大病人」「静かな生活」を観た限り、そう画質が良くはないのだが、なにはともあれ特報、予告が収録されているのが嬉しい。全作の特報・予告を見終わった段階で、「映画監督 伊丹十三〜食と性への歪な固執のためのメモ」として考えをまとめたい。
 「大病人」の特報の2本、臨死体験篇とヒッチコック篇は共に何度も観ているが、ヒッチコック篇は素晴らしい。伊丹がヒッチコック風の喋りで病院内を案内する。
 ちなみに「大病人」本編は、伊丹のワースト1と言っても良い位愚作だと思う。むしろ当初予定していた「大病院」こそ観たかった。「大病人」というタイトルは嘗て伊丹のエッセイにあった題だが「大病人日記」では、さもある日思いついたように書いてあるが、本人は自覚していたのかどうか。