DVD 「天河伝説殺人事件」「吉田喜重全集[68-73]性と政治の季節」

45)「天河伝説殺人事件」

「吉田喜重全集[68-73]性と政治の季節」

46)「さらば夏の光」

47)「エロス＋虐殺」

48)「煉獄エロイカ」

49)「告白的女優論」

50)「戒厳令」

51)「エロス＋虐殺〈ロングバージョン〉」

　
　45）店頭から見かけなくなっていたので、慌てて中野ブロードウェイで購入。作品としては失敗作扱いを受けているだろうが、個人的には偏愛している。金田一シリーズのセルフパロディとして、現代を市川崑が描くとこうなるという見方をすれば、かなり面白い。徹底的な映像遊び、編集の暴走だけでも素晴らしい。しかし、後にリメイクした「八つ墓村」より本作の方が作品的にもキャスティング的にも良いというのは流石に不味いのだが。
　特典のメイキングは、公開時に日本テレビで放送されたメイキング番組を再構成したもので、番組で使用された撮影中の素材は、ほぼ流用されているが、角川春樹が現場訪問をする短いシーンが態々カットされているのには呆れる。例によって開巻のロゴはないが、本作など、角川春樹事務所のロゴどころか、協賛企業のクレジットまで切ってある。そんなに角川春樹を否定するのに、何故春樹色濃厚な「戦国自衛隊」をリメイクしたり、公開に合わせて旧作のリマスター版を再リリースするのか。
　46）〜51）値が張るので買い控えていたが、定価より1万程安く購入できた。6本と考えれば割高ではない。
　とりあえず、最も欲しいBOXからということでATG時代のものを買う。何より凄いのは「エロス＋虐殺」のロング版が収録されていることで、このリリースは映画史的事件なのに、キネ旬で僅かな記事があったぐらいで、誰も公開版との比較論を書いていない。