映画の雑記

足立正生の新作「幽閉者ーテロリストー」

 既にクランクアップして現在ポスプロ中の筈だが、一部でキャストが、田口トモロヲ佐野史郎洞口依子桃井かおり、大杉蓮、麻生久美子寺島進、栗原信義、釈由美子、伊達純、及川光博だと書いてあったが本当なのか。荻野目慶子の名がないが、降板していないだろうな、と。田口トモロヲ山本浩司は既報通りだから良いとして、ま、佐野史郎洞口依子、大杉蓮、寺島進桃井かおりも繋がりを辿れば納得できるが、本当に麻生久美子や、鼻をシクジッタ釈由美子(顎をシクジッタ小田茜や顔全体をシクジッタ弘田三枝子同様の道を辿り始めた)も出るのか。これだけ出ると映画が当たってしまいそうだが。ま、当たるに越したことはないが、それにしたって‥ま、あまり目立つことするとイロイロ言われないかが心配である。言われるくらいなら良いが、コーアンが意味もなく関係先をガサったりして揺さぶってこないことを祈りたい。
 「幽閉者ーテロリストー」はフィルム撮影かどうかを以前書いたことがあったが、その後撮影風景が紹介されているのを見ると、カメラの後姿から判断するに、DVX100シリーズか、AG−HVX200のどちらかだと検討をつけたが、撮影時期が年明けからなのと、バリアブル・フレームが使えることからAG−HVX200だろうと予想したが、コチラを見るとDVX-100B使用とのことである。以前から足立は新作はDVでと宣言していたので、その通りになったわけだが、スクリーンサイズも足立が商業枠で一貫していたシネスコになるだろう。このサイトでは、『DVX100シリーズ撮影作品リスト』がついているので、DV撮りの映画は断じて許さないという便秘並にお堅い方々にとっては有益なんではないですか。良い先入観が持てて。と言っても、DVX-100は機動力があるから、アップだけだとか特異なアングルなどで単独使用されることも多いし、「ローレライ」の長崎の回想シーンは全編DVX-100で撮影されているが、言われなければ分からないだろう。基本的にDVX-100のフィルムライクの映像は加工を加えにくく、いじると直ぐに崩れてしまうのでそのまま使うのが良いとされているが、「ローレライ」では仕方なくフィルムの焼きであの独特の色に持っていったとのこと。
 ついでに足立帰還後元気を取り戻した若松の新作「実録・連合赤軍」だが、資金集めのチラシを劇場でも見かけるがそこには、2006年秋撮影開始予定、2008年1月公開予定と、えらく具体的に書かれている。実際既にロケハンも始めているようで、長谷川和彦と違って若松らしく早々に撮ってしまいそうな勢いだ。ただ、そのロケハン写真を見ると、撮影は「17歳の風景」に続いて辻智彦が担当するようで、この作品は鈴木達夫でフィルム撮影をと願っていたが、低予算でもやってしまいそうだ。
 因みに、振り込んだのかと何人かに聞かれたが、自分は完成した作品に対して映画館で入場料を払う形で作品に還元させてもらう。勿論、賛同される方が振り込まれるのは勝手だが、若松の百戦錬磨の交渉術を持ってすれば観客側から運動を起こさずとも撮れるだろうという安心感があるということもあるし、自分はあくまで完成した作品を劇場で金を落としたいという思いがある。ま、若松BOXを買ってるんだから回りまわって行っていると思っても良いが。



■8mm版「闇打つ心臓」上映決定
 自主映画の女王だった室井滋内藤剛志が出演した長崎俊一の8mm「闇打つ心臓」が23年を経て、再び室井、内藤が出演する35mmの「闇打つ心臓」として続編的な様相で完成したと聞けば、やはりそそられる。大体室井滋内藤剛志がその後一線に出てそこから落ちずに居ること自体面白いが、二人が嬉々として出演したと聞くとエエ話やと思ってしまう。ま、内藤剛志に関しては、15,6年前の「ビデオでーた」巻末の読者投稿コーナー下の有名人によるオススメビデオベスト3のコーナーで、『俺、映画って全部観てるんじゃないかな』というビッグマウス発言が聞き捨てならず嫌いになったが、今から思えば構成した奴が主語を飛ばしている可能性も高いかなと。○○の映画は全部観ているといった発言だったのではないかと。
 それは兎も角、オリジナルの8m版も一度ぐらいは上映したいというプロデューサーの発言が気になっていたが、実現するようだ。未だチラシの裏面にしか記されていないようだが、4/1にシネアミューズで『「闇打つ心臓 Heart,beating in the dark」公開記念−オールナイト前夜祭「すべてはここから始まった」』と題して、8mm版「闇打つ心臓」、石井聡互の「シャッフル」。山川直人の「100%女の子」、大森一樹の「暗くなるまで待てない!」、山本政志の「闇のカーニバル」等が上映されるとのことである。「闇打つ心臓」以外は全て観ているので困りものだが観にいかないわけにはいかない。