古本 「女優 中島葵−もう一人の「或る女」がここに生まれる」「シナリオ'61 3」「シナリオ'67 1」「シナリオ'75 7」

13)「女優 中島葵−もう一人の「或る女」がここに生まれる」芥正彦・編    (私家版) 
14)「シナリオ'61 3」 (シナリオ作家協会) 
15)「シナリオ'67 1」(シナリオ作家協会) 
16)「シナリオ'75 7」 (シナリオ作家協会) 

 13)コレ前から欲しかった中島葵追悼本。500ページ近い膨大な証言集。演劇・映画史の記録でもある。2千円で買えたので良かった。
 14)石堂淑朗「ちんころ姐ちゃん」収載。「日本の夜と霧」の後、大島渚らは富永一郎の「ちんころ姐ちゃん」を映画化しようという動きがあったことは関係者夫々の証言にもある通りだが、特筆すべきは、監督として小林信彦中原弓彦)が候補にあり、実際オファーも受けていたようで、小林の固辞によって、監督は石堂淑朗(小林辞退後は石堂に決まる前に田村孟が監督予定だったという説もある)となり、石堂・小林信彦共同脚本で執筆にまで至っていたらしいが、この辺りの流れは、夫々の書いていることに差異があり、早いところ生存者に確かめてもらわないと不明になってしまう。今回偶々100円で古い「シナリオ」が投売りされていたので買ったら「ちんころ姐ちゃん」の脚本執筆は石堂淑朗の単独なので、その辺りはどうなっているのだろうか。とは言え、幻の石堂淑朗監督作品を想像しながら読んでみたい。
 15)山田信夫「大市民」収載。NHKアーカイヴスで偶々放送時に和田勉の作品かと観たら、東宝無責任シリーズが到達できなかつた植木等アナーキーな大暴走ドラマで呆然とした。脚本が読めるとあって即買い。
 16)長谷川和彦悪魔のようなあいつ」収載。と言っても全話ではないが、スタジオの外に向かって書かれたであろう脚本をいかに久世光彦がスタジオに持ってきたかを映像とも見比べながら読みたい。