DVD 「大島渚 DVD-BOX 1」「大島渚 DVD-BOX 2」

大島渚 DVD-BOX 1』 
55)「愛と希望の街」(大島渚
56)「青春残酷物語」(大島渚
57)「悦楽」(大島渚
大島渚 DVD-BOX 2』 
58)「太陽の墓場」(大島渚
59)「白昼の通り魔」(大島渚
60)「日本春歌考」(大島渚

大島渚 DVD-BOX 1 愛と希望の街 [DVD] 青春残酷物語 [DVD] 悦楽 [DVD] 
大島渚 DVD-BOX 2 太陽の墓場 [DVD] 白昼の通り魔 [DVD] 日本春歌考 [DVD]
 注文していた大島BOXが届く。とりあえず1と2を。
 創造社製作の大島作品は、2000年に早々にポニーキャニオンからDVD化されたというのに(但しチャプターも無く、その理由を偉そうに書いてあるのが腹立つが)、松竹が権利を持つ作品は「御法度」がDVD化された後も延々とDVD化されず、元来松竹はDVD事業が遅れ気味で、小津も木下のDVD化も極最近のハナシに過ぎない。しかし、他社との合同要素が強かったとは言え、吉田喜重が全作出たのに、大島がこの状態では不味い。
 で、ようやく一気に松竹作品が発売されることとなり、それも未だ求めやすい価格なのが幸いで、更にネットで注文したので22%OFFで購入したから1本辺り2600円程度となり、将来廉価版が出ても同等になるだろうと考えると、適度な買い物かと。
 『大島渚 DVD-BOX 1』は、55)も56)も以前から何度も観返している上、最近BSでやたらと放送している(一見名作風のこの二作だけでなく、過激な作品こそ放送してほしいが。吉田喜重の「戒厳令」を放送できるなら何だって放送できそうなものだが)ので、本来ならば購入は後回しにしたかったぐらいだが、BOXなので発売順に早めに買っておかないと、万一のことがあってはアレなので。ま、7年前にシネ・ヌーヴォで退色したプリントで観たきりの「悦楽)が入っていることだし。むしろ楽しみなのが『大島渚 DVD-BOX 2』で、三作とも大好きな傑作揃いだけに、今後最も見返す頻度が高いのではないかと。
 ザッと映像をチェックしたところ、「御法度」公開時に再発売されたビデオの発色がかなり薄かったのに比して良好なので安心した。それに、大島の「愛と希望の街」に先立つ実質的処女作「明日の太陽」が特典として収録されているのは、大して話題になっていないが、画期的な映画史的事件なのだが、「エロス+虐殺」のロングバージョンが発売されても、さほど話題にならないようなご時世だから、仕方がないのかもしれない。「明日の太陽」は先頃フィルムセンターで「日本の夜と霧」上映時に併映されたのだが、これを見逃しては今度いつ観られるかと必死になって観たのがアホらしくなったが、ま、常時観られるようになるのは有り難い。
 引っ掛かったのは、松竹製作分はスクイーズ収録されているのに、創造社製作分はそうでないというのは、どういう了見なんだろうかと。ポニーキャニオン版もそうだったが、今回は松竹から纏めて出しているのである。それに配給は全て松竹なのだからこの差は何か。単純に自社製作でないからとかではないことを祈りたいが、基本的にMPEG2にエンコードする際にスクイーズのフラグを立てておけば、Scenaristに読み込んだ際はそのままスクイーズと認識する筈なので、そう手間の異なるハナシとは思えないのだが。