「美の改革者 武智鉄二全集」上映作品決定

 先日話題にした武智鉄二の特集上映、10本を上映するということだったが、どれを上映するんだろうと思っていたら、フィルムセンターに行ったらチラシがもうできていた。
 それによると、今回の特集上映での上映作品は以下の通り。

日本の夜 女・女・女物語  佐野芸術プロ
白日夢  第三プロ
紅閨夢  第三プロ
黒い雪  第三プロ
源氏物語  源氏映画
戦後残酷物語  武智プロ
浮世絵残酷物語  武智プロ
白日夢  武智プロ
華魁  武智プロ=小川プロ
白昼夢2
 

 上映から漏れたのは、夏目漱石の「夢十夜」が原作だと言う「幻日」と、「スキャンダル夫人」。2作とも詳細が全く不明なのでフィルムが現存するのかどうかすらわからない。
 しかし、意外だったのは、「日本の夜 女・女・女物語」という作品が上映されることで、これも詳細不明ながら「白日夢」以前に撮った作品で、ドキュメンタリーとのことで、当たり外れは大きいだろうが楽しみだ。
 何せ「黒い雪」以外は全て未知の作品ばかりで、現在から観れば、ひょっとして面白い作品があるかもしれないし、全て駄目かもしれない。大体、武智鉄二の作品について最も詳しく書いてあるのは自分が持っている中では「切られた猥褻―映倫カット史」なのだから何だか物悲しいが、そこを参照しつつ作品については上映時に観た上で書く。
 
 で、公式サイトがコチラ。
http://www.takechitetsuji.com/
 まだトップしかないが、晩秋シアター・イメージフォーラムで上映。
 因みにチラシの裏面には谷崎潤一郎みうらじゅん唐沢俊一大島渚のコメントが載っているのだが、大島は出典が載っていないが、現在において本人がコメントしたんだろうか。喋れなくても書くなりできるんだろうか。それとも大島武とかが親父がアーアー言ってるのをこうであろうということで文章化しているんだろうか。
 みうらじゅんの思い切り浮いているコメント『「白昼夢」の本番は 今の本番より百倍の 価値がある』というのが良い。今号の「映画秘宝」連載でのリアル・ハチクロ話も良かった。