映画(TV/VIDEO/LD/DVD)「たべるきしない」「スーパーマンⅢ 電子の要塞」「スーパーガール」
53)「たべるきしない」〔DVD-EDITION〕 (DVD) ☆☆☆★
2006年 日本 ホリプロ/ビクターエンタテインメント カラー ビスタ 19分
監督/伊藤由美子 脚本/伊藤由美子 出演/綾瀬はるか 佐藤貴広 清水沙映
9/13発売の綾瀬はるかセカンドシングル「交差点days」の初回盤DVD付シングルには、前回に続き同じスタッフによるショートフィルム「かきのたね」が収録されているので、俄かに期待しているが、それというのも第一弾「たべるきしない」の出来が良かったからで、そんなわけで再見。と言いつつ、割合BGV的にかけてことが多いのだが。
やはりこういったネタの場合に尺をどれぐらいで描くかというのは重要で、本作の19分、実際はエンディングロールでフルで曲を聴かせるので15分前後だが、尺が長過ぎないので、無駄なくとても心地良く観ることができた。
たべるという行為は当然性行為と結びつくので、綾瀬はるかがひたすら口にほおばる姿を延々と見ることができるのは、それはもうエロくて良いなあ、と。
デビュー間もない頃からウブちん的なモノに出演したり→http://youtube.com/watch?v=GFAE7CFYFmU
「Jam Films」シリーズや「戦国自衛隊1549」ですら常にエロい綾瀬はるかを、失恋した女の子の空腹感と空虚感を、ひんやりとした透明感溢れる映像に定着させて、一種の清涼感を感じる作品に仕上げている。
車の窓から顔を出している姿を捉えたショットなど本当に良い。
「かきのたね」への期待が膨らむ。
54)「スーパーマンⅢ 電子の要塞」〔SUPERMAN Ⅲ〕 (DVD) ☆☆☆★★
1983年 アメリカ WB カラー スコープ 123分
監督/リチャード・レスター 脚本/ デヴィッド・ニューマン レスリー・ニューマン
出演/クリストファー・リーヴ リチャード・プライアー アネット・オトゥール マーゴット・キダー ジャッキー・クーパー
DVDの購入から実際に観るまでがすんごく遅くて、本作も購入したのは昨年7月。まあ、昔観ているから良いやという意識がこんなにも遅れさせるのかとも思うが、問題なのはこれだけ間が空くと、再発売されて購入時の半額ぐらいで買えてしまうことで、無駄だなあと。
とは言え、初見は小学生の頃のテレビ放送時なので30分以上カットされているし吹き替えだったので、ノーカット字幕で観るのはこれが初めてになる筈。
考えてみれば、リチャード・レスターの作品に最初に接したのは小学生低学年の頃に観た「スーパーマンⅡ 冒険篇」で、続いて本作。中学に入る前後からビートルズを熱心に聴き始めてその過程で「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」「 HELP!四人はアイドル」や映画ファン入門的に「 ロビンとマリアン」などを観た。高校に入ってから「ナック」「ローマで起った奇妙な出来事」などを観てリチャード・レスター、リチャード・レスターと言っていたわけで、スーパーマンの監督だというのが初めは信じられなかった。
久々に「スーパーマンⅢ 電子の要塞」を観直してみると、細かいディテイルをかなり覚えていた(何故かオフィスで女性が帰りがけにスニーカーに履き替えるショットまで覚えていた)ので、むしろテレビ放送時にカットされていた箇所に興味が行った部分もあるが、やはり面白かった。
この作品がヘンなんだということは、映画秘宝が出した「底抜け超大作」が出るまで知らなかった。「スーパーマン4 最強の敵」ですら許容できるぐらいなので、これぐらいは良かったのだろう。
しかし、再見して改めてよくこれだけリチャード・レスターに暴走させたなというくらいやりたい放題で、番外編でもなく本家でこれをやってしまったのは凄い。
開巻の電話ボックスドミノから消火栓に車がぶつかり車中で溺死しかけてそれを通りかかったスーパーマンがスピード写真に飛び込んで変身(その際に出来た写真には変身の過程がしっかり写っている)して助けるというオープニングは、「スーパーマンⅡ 冒険篇」のオープニング的な前作ダイジェストで気分を盛り上げるというようなモノを期待していたら拍子抜けしそうになるだろうが、個人的には好きだ。テレビ放送時にカットされていたメクラのおじさんが暴走するエピソードも随分面白かった。
本作で最も面白いのは、やはりスーパーマンが人間らしくなってしまい、女ハメるは、バーで悪酔いするわで、こんな赤いパンツ履いて股間を膨らませたオッサンがヒト助け止めたらただの変質者という、真っ当な事実をそのまま映像化しているので、バーで酒飲んでるという画だけで爆笑ものだ。その上ピサの斜塔を真っ直ぐにしたりと、たぶん忙しい最中に飛びながらその内真っ直ぐにしてやろうと思っていたであろう意地の悪い行為を取るのが良い。
そういえば、スーパーマンが人間相手に中出ししたら、精液は勢いよく相手の脳天から飛び出すであろうという説があったが、それをやれる可能性があった唯一の映画がシリーズ中、本作のみだったと思うので実現していないのは残念だ。スーパーマンがスペルマンになってしまうのが観たかった。
素晴らしいのは、スクラップ場でのスーパーマンvsクラーク・ケントの戦いで、このシークエンスは何度観ても良い。
コンピューターの描写が相当いい加減だとかあるのだが、クライマックスのグランドキャニオンでのシークエンスでは、追跡ミサイルの描写がゲーム画面でみせる驚愕の描写に茫然としたが、本作の最終的な敵となる巨大コンピューターは、「首都消失」の雲や「ゴジラvsビオランテ」のビオランテ同様、敵には全く不向きだと痛感させられたが、あのオバハンが「007 ロシアより愛をこめて」のオバハンにも通じるキャラで良かったが、何よりコンピューターに引き込まれて顔がウルトラセブンの変身シーンみたいに改造されるのが恐ろしく、初見時にはあまりの恐ろしさに寝ていてうなされた。
ノーカット版で初めてわかった事実として、リチャード・プライヤーがラストにスーパーマンに降ろされた採石場で就職の世話をしてもらって終わりだと思っていたが、彼はスーパーマンが去った後、断って街へと去っていく。これはリチャード・プライヤーのキャラクターを観る上で重要な箇所なのでこれまで知らなかっただけに驚いた。
確かに「スーパーマン」「スーパーマンⅡ 冒険篇」は凄い傑作だが、「スーパーマンⅢ 電子の要塞」も忘れ難いB級な面白さに満ちた作品だ。
55)「スーパーガール」〔SUPERGIRL〕 (DVD) ☆☆☆★
1984年 イギリス カラー スコープ 126分
監督/ジュノー・シュウォーク 脚本/デヴィッド・オデル 出演/ヘレン・スレイター フェイ・ダナウェイ ピーター・オトゥール ブレンダ・ヴァッカロ ピーター・クック
これも買ったのは2年前だから、周りからレンタルで良いんじゃないかなどと言われも言い返せないなと思うが、まあ「スーパーマン リターンズ」へ向けて一通りシリーズを見直しておこうという過程で再見できたのだから良いのではないかと。
この作品も10歳前後にテレビで観たきりなので、実に18年ぶりぐらいの再見となるが、まあ、その後テレビ放送があれば部分部分再見していたりしていたこともあるが、そう頻繁に映画が観られなかったせいもあるのだろうが、幼少時に観たものはよく覚えこんでいるので、本作も再見してみるとかなり覚えていた。
スーパーマンシリーズのスピンオフとして製作された作品だが、現在ではジェリー・ゴールドスミスのスコアがよく流用されるのでそちらの方で有名なのではないか(随分後になってCDでサントラが出た時は即買いした)。確かにあまり語られない作品で、評価も随分低いのだが、自分は再見しても楽しめた。
大体同じ格好していても、股間膨らませたオッサンよりミニで脚の露出が多くて胸の隆起がよくわかるスーパーガールの方が良いに決まっているし、ヘレン・スレイターが可愛いので、作品としてはかなりいい加減な作りだが、観ていられる。
スーパーマンと従姉妹という設定で、地球に来ても滞在する町の高校でルームメイトになるのはロイス・レインの妹で、ヘレン・スレイターはクラーク・ケントの従姉妹だと自己紹介すると途端に意気投合する。
因みに初見時の9歳か10歳の自分は、純情にも途中でスーパーマンが出てくるに違いないと、ずっと期待して待っていたので、ロイスの妹の部屋にスーパーマンのポスターが張ってあって、ヘレン・スレイターが指をそこに這わせるショットには感動したのだが、今回も泣けた。
今回のDVDで初めて知ったのは、開巻間もなくカーラジオから、特命を受けたスーパーマンが銀河系の云々へ旅立ったと不在を知らせていたのだが、この不在が「スーパーマン リターンズ」へと繋がるのかしらと想像したが‥
蓮實重彦や山田宏一が「スーパーガール」を誉めたので、スーパーマンは観たことないのにこっちだけ観ているという奇形なヒトもいるのかもしらないが、それにしても、スーパーガールがミニスカをヒラヒラさせて飛ぶのは可愛い。着地する時は裾を押さえながら下降してくるのである。
今から観ると、フェイ・ダナウェイやピーター・オトゥールが出ているということに驚くが、フェイ・ダナウェイなど気持ち良さそうに魔女を演じていて、彼女の部屋のシークエンスは魔女モノとしてもかなり良い。
本家シリーズからは、カメラマンのM・マクルーアが登場し、ロイスの妹にキスしたりとやりたい放題なのが良かった。
一応リメイクの噂もあるので、期待したい。
これで、ようやく「スーパーマン リターンズ」を観に行くことができる。「スーパーマン4 最強の敵」も再見したかったが、DVDが未発売なので諦める。コレと「1941」は中古でビデオなりLDで買ってしまって良いものか悩む。