レンタルDVD  「TBS・フジテレビ・テレビ朝日合同企画 祝!結成40周年記念 コント55号 傑作コント集 永久保存版」「東京ゾンビ」「南極日誌」

71)「コント55号 傑作コント集 フジテレビ篇」 
72)「コント55号 傑作コント集 TBS・テレビ朝日篇」 
73)「東京ゾンビ」 (佐藤佐吉
74)「南極日誌」 (イム・ピルソン)

TBS・フジテレビ・テレビ朝日合同企画 祝!結成40周年記念 コント55号 傑作コント集 永久保存版 [DVD] 東京ゾンビ [DVD] 南極日誌 [DVD]
 71)72)コント55号のコント集だが、半分を占める90年代に入ってからの再結成分はリアルタイムで見ていてもつまらなかったので不要。むしろこれまで僅かにしか見る機会がなかった初期作をじっくり楽しめる。と言って、最初期のものは殆どなく、確かに小林信彦の言うように、このDVDだけでコント55号の真価を評することはできないと思う。それでも例の「机」も入っているので改めてノーカットで見て呆然とした。

萩本欽一の狂気性に満ちた不条理の塊が坂上二郎に登場と同時に飛び蹴りする凄さに呆気にとられる。それに机の脚二本が切り取られて真横に横転する萩本が地表ギリギリまで体を垂直に保ったまま倒れて行く体技には圧倒される。全盛期の萩本は、チャップリンキートンエノケンの体技に匹敵していたという言葉は、このコント一つとっても理解できる。
 自分は萩本が1週間出ずっぱりでゴールデンに各局にレギュラーを持っていた時代を覚えている最後の世代だと思うが(初めて買ったレコードは3歳の時に購入したイモ欽トリオの「ハイスクールララバイ」だ)、それだけに後の世代に、毒にも薬にもならない欽ちゃんとして扱われることに違和を感じるが、それでも仮装大賞で糞ガキが遠方から来ただけで合格してしまうようになってからは萩本への評価を変えたが。 
 本来は小林信彦が言う様に、全盛期のコントのビデオが残ってさえいれば、年に一回アンソロジー番組を制作し、萩本を称えていれば、こんな正統な評価がされないまま着地しない芸人として萩本の評価が浮遊することはないのにと思うが。
 73)74)劇場で真っ先に観る予定が名画座落ちしてからさえ見逃す失態を起こした作品2本を忸怩たる気分で借りる。