ドキュメンタリー映画『市川崑の世界(仮)』公開

 新宿文化シネマ2と新宿文化シネマ4を改装して、ヘラルド経営の新宿ガーデンシネマ1、2という劇場が12月にオープンするというのは聞いていたが、そこでオープニングに上映される作品が発表になったが、個人的には驚愕の作品が入っていた。

 新宿ガーデンシネマ自体は、恵比寿ガーデンシネマ系列の作品が恐らくかなりWって上映されるっぽいので、あの駅から遠くてヒットしてるくせに都内で一館だけでしかやらなかったりするせいで何かと見逃しが出てしまう恵比寿ガーデンシネマに常時行かなくて済むと思うと大いに助かる。ハシゴもできないような孤高な立地だから、苦労させられる劇場だっただけに。


 で、問題はこの『市川崑の世界(仮)』というドキュメンタリーで、メイキングが若手の女性監督か誰かで撮ってるというようなことは耳にした記憶があるので、まあ、せいぜいDVDの特典程度のものだと思っていた。それだけに劇場公開とは望外の喜びで、更にそこから関連した旧作上映もされれば良いなと思う。

 ところで、この“大物監督が仕上げをしており”というのは、たぶん岩井俊二だと思うがどうだろうか。昨年、市川崑の新作が『本陣殺人事件』で岩井俊二がサポートするというような噂が出たこともあるし、一瀬Pのブログで岩井俊二と打ち合わせをしていた記述もあったので、コレのことじゃないかと。大体、『犬神家の一族』のメイキングは岩井俊二が撮るものだとばかり思っていたので、編集だけ担当という『六月の勝利の歌を忘れない』同様なものになるんじゃないかと思う。

 まあ、岩井俊二市川崑の直系と言って良い程、編集に到るまで相当な影響下にあるし、NTTのCMで『犬神家の一族』のパロディをやるほどで、実際、金田一モノを撮るというハナシもあっただけに、適任だと思うが、公式発表待ちで当たるかどうか。


市川崑の世界(仮)」は、角川ヘラルド映画が中心になって製作した市川崑監督の「犬神家の一族」(12月16日公開)の製作過程を中心に構成したドキュメンタリー。「犬神家の一族」の製作者であるオズの一瀬隆重氏がプロデュースを担当。現在、大物監督が仕上げをしており、関係者によると、黒澤明監督の「乱」の製作過程を追ったクリス・マルケル監督の「AK」のような作品だという。

http://www.eiga.com/bunkatsushin/061024/index.shtml