原田眞人新作『魍魎の匣』クランクイン迫る

 かなり以前から『魍魎の匣』は原田眞人がやるらしいと噂になっていて、原田眞人のサイトでも以前から、準備が云々というようなことが書いてあったが、最新の日記では、衣裳合わせを行っているとのことで、インが迫っているようだ。
 原田眞人にとっては、久々の東宝映画ということになり、東映での集団映画に見るべき点もあったとは言え、『バウンス koGALS』で愈々これから大きい規模で撮れる監督になれるな、と思っていたところで演出的にはあれが上限みたいなことになってしまったと、以降の作品に接する度に思うことが多く、全く思わぬ方向へ行ってしまったと残念に、ここ10年近く思わされていた。奥山和由との関係で理不尽な締め出しやら、又作品的にも『狗神』を筆頭に下降傾向だっただけに、更に思うように新作が決まらないなど、原田眞人をめぐる状況は良くなかった。何でもこれからは新作が続くそうで、期待したい。まあ、『狗神』という前科があるだけに、『魍魎の匣』は大丈夫かという思いがあるのだが‥そして『ガンヘッド』以来のレギュラーのアノヒトは今回も重要な役で出てしまうんですかと。
 実相寺昭雄の『姑獲鳥の夏』が作品としてももう一つで、興行的にも不発だっただけにシリーズ化が危ぶまれていたが、『魍魎の匣』が無事映画化を果たして良かったとは思うが、キャストは続投なのだろうか。そうなると、あの原作との遊離が激しすぎる宮迫博之が重要な位置を占めるだけに問題だが。
 因みに首がアレな描写は、手塚眞が『ブラック・キス』で警察署に送られてきた箱の中身で短いながらやっていたが、あれは『魍魎の匣』から持ってきたんじゃないの?と。
 来月の東宝の翌年度のラインナップ発表で詳細が出ると思う。個人的には『本陣殺人事件』と『三つ首塔』の製作発表を期待しているが。