DVD 『あの手この手』『日本橋』『世にも怪奇な物語』

149)『あの手この手』 (市川崑
150)『日本橋』 (市川崑
151)『世にも怪奇な物語』 (ロジャ・ヴァディム・ルイ・マルフェデリコ・フェリーニ

あの手この手 [DVD] 日本橋 [DVD] 世にも怪奇な物語 [DVD]
 本日、アテネ・フランセで『ジャック・ベッケル生誕百年記念国際シンポジウム』があったのだが、整理券配布時間の14時には全く向かうこともできず、何とか『怪盗ルパン』が上映される16時に着くことができたが、蓮實重彦の基調講演、青山真治×クリス・フジワラ×ジャン=ピエール・リモザンのシンポジウムが控えていたこともあり、いくら平日と言えどもヒマな奴が多いから危ないとは思っていたが、案の定立ち見だと言うので、5時間近く立ち見するのは嫌なので即座に引き返す。階段の途中で昇ってくる篠崎誠とか、外に出ると、ハスミ先生が煙草を吸っていたりと、いかにもな雰囲気だが、別にそう未練もなく帰る。とりあえずお茶の水ディスクユニオンに立ち寄ると、149)150)と市川崑の微妙に高いから定価購入が嫌だった2作が二千円と三千円であったので即購入。
しかし、毎回上映に入りそびれた時に思うのだが、いやいやムカついてないよと言いつつ、その後、DVDや古本や服をバカバカ買っていることが多いような気が最近してきて、先日久々に会ったヒトにそう話したら、今まで気付いてなかったのと冷たく言われ、そうなると来年からはこの部分を改善すれば、金が貯まるなと思う。二千円の入場料で済んでたハナシが、入れなかっただけで、あっという間に10倍の金を浪費しているのは、確かに無駄な浪費だ。でも、市川崑のDVDが安価で買えたのだから仕方ない。
 『あの手この手』は、東宝所属時代の市川崑大映京都に出向して撮った作品で、東宝時代のソフィスティケイテッドされた作りがそのまま大映京都でも受け継がれている。この時の好印象が、後に大映に移籍する際の決め手の一つとなった。
 本作の初見は1998年に京都みなみ会館で行われた市川崑特集上映で。『あの手この手』『愛人』『東京オリンピック』『穴』の4本連続鑑賞にフラフラになったが、全部傑作だった。その後、中古ビデオでも持っていたので、DVDを買い直すのが億劫だったし、五千円とか取られるのは癪だったので二千円で買えて幸い。
 『日本橋』は、市川崑初のカラー作品だが、以前観ていたビデオ版は画質が悪かったので、DVDで観たかった。初見時の印象では、泉鏡花をモダンに処理し過ぎていて、成功作とは思えなかったが、再見するとどうか。幻の溝口健二版『日本橋』を再現する淀川長治の見事な語りに、溝口版へ過剰な思い入れが出来てしまっているせいかもしれないが。
 151)タワレコポイントが貯まったので、『実録・阿部定』を買う気分だったが在庫がなかったので、1500円の廉価版が出ていることに喜ぶしかない『世にも怪奇な物語』を。