BGVにロマンポルノと淀川・おすぎのラブシーンを観る

 仕事中に横で映像を流しっぱなしにすることがある。
 今日は、『(秘)色情めす市場』と、『淀川長治・おすぎの気まぐれシネマトーク』を。
 
 後者は、東通製作で、1991年だかに関西ローカルで朝日放送の深夜枠で放送されたもの。
 12、13歳の頃に観たが、その後も録画したものを繰り返し観ていたが、内容も実際素晴らしいもので、映画についてサイレントから最新作まで縦横に話すのが良くて、ここから随分教えられたことも多い。
 しかし、特筆すべきは、淀川長治とおすぎのラブラブぶりで、手を握ったり、おすぎが酷い酷いと泣いたり、淀川の「アンタ、サイテーね、人間として」「小森のおばちゃまみたいになっちゃった」など、おすぎを責める暴言の嵐が凄い。歌舞伎町のサウナで二人が普段やっていたピロートークを聞かされているかのような錯覚を覚える。
 しかし、それを12、13歳で分かる筈もなく、当時何度も観ていたら、横から眺めていた父親が「この番組はおかしい。こんなんばっかり観てたら、おまえが駄目になる」と言い出したのだが、今から思えばもう少し聞く耳を持っておけばよかったと思わなくも無い。
 ラストは、おすぎが「みなさんは私たちの関係を分かってくれないと思いますけど…」と言い出して、淀川にキスする。そこで映像はスローになり、エンニオ・モリコーネの『ニュー・シネマ・パラダイス』のテーマ曲が高らかに流れるという。
 以前にもこんな番組があってと書いたが、オーバーに言ってるに違いないとか書かれていたので、正月に実家からビデオを持ち帰ってきた。ま、DVD化してビデオを捨てたかったせいもあるが。
 
 溝口健二の幻の『日本橋』を詳細に語ったり、『ターミネーター2』を絶賛したりしているぐらいまでは良かったが、ガス・ヴァン・サントの『マイ・プライベート・アイダホ』の射精シーンについて二人が妙に執拗に語りだしたアタリから雲行きが怪しくなり、『愛と野望のナイル』『真夜中のカーボーイ』『モーリス』と話題はどんどんそっちへ。で、挙句の果てに…
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 手を握って、クンクン匂いを嗅いで、キスへ。