神保町シアター7/14オープン

 前々から方々で伝えられており、神保町に行けば奇抜なデザインのビルを観ることができるが、オープンまで一ヶ月となったので書いておく。
 小学館吉本興業の共同経営ということで、大阪で言うところの嘗て梅田花月シアターを夜だけ映画館にしていた、シネマワイズ(ここは、チェブラーシカから実写映画特集から、モンキー・パンチ呼んでルパンオールナイトやったり、仲本工事呼んでドリフ映画特集やったりと短期間だったが思い出深い劇場だった)みたいなもんかと思っていた。あそこもオープン当初は新喜劇シネマみたいなやつ(本編よりも、メイキングの方が山田花子が普段の恐ろしいチャーリー浜にめっちゃ怒られている様が延々映し出されている面白映像満載)を流していたから、いまおかしんじが最近大阪で監督補を務めたというブラックマヨネーズ吉田や中田カウスが監督した作品を流す予定なのかと思っていた。そんな形だけの劇場、どうせプロジェクター上映しかできないようなところだろうと思っていたら、デジタルは当然、35mmも上映可能な100席の劇場だそうで、発表されている上映作も、昼間は小学館らしく、『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ディアルガVSパルキアVSダークライ』がロードショーされるが、イブニングショー枠で特集プログラム「川本三郎編・昭和の映画雑貨店−子供たちのいた風景」というのをやるらしく、上映作も『手をつなぐ子等』『にあんちゃん』『キクとイサム』『あすなろ物語』『つづり方兄妹』『秋立ちぬ』『少年』『警察日記』『夜明け朝焼け』『しろばんば』という渋いトコロなので、俄然楽しみになった。
 第二ラピュタ阿佐ヶ谷状態だが、あちらが狭いこともあって、100席あるコチラでこういう試みをしてもらうのは嬉しい。
 神保町近辺は、岩波ホールとneoneo坐があるが、神保町シアターが加わったことにより、アテネフランセも含めて、ここらを行き来することができそうで期待が持てる。考えてみれば、徳川夢声が居たことで知られる東洋キネマなど、神保町は戦前は映画館のメッカ、それもフランス映画の(小林信彦は、アテネフランセ共々、この嫌らしい文化は岩波ホールがある現在まで続いていると書いていたが、確かにアメリカ映画の上映館は無い)というこもあり、往年の活気が戻りつつあるのかも知れない。今後も、小学館等の出資作品、クラシック作品の特集を定期的に編成する予定とのこと。