『追悼のざわめき』公開記念、松井良彦+佐野和宏特集上映
『追悼のざわめき・デジタルリマスター版』のイメージフォーラムでの上映を控え、松井良彦+佐野和宏の特集上映が行われるようで、個人的には、機会は何度かあった筈なのに何故かずっと見逃していた『豚鶏心中』がようやく観れるのでとても嬉しい。しかし、今夏は東京は『ラザロ』『中学生日記』『ルック・オブ・ラブ』『追悼のざわめき』『童貞。をプロデュース』と無茶苦茶に充実していて、既に以前観てしまっている者としては、10代、20代前半のこれらの作品を初めて観るんだという人たちが羨ましい。一気に観て、道を誤らせないかとすら思えてしまう作品揃いだが、それすら構わないと思える秀作揃いなので、刺激的映画体験が確約されている。
松井良彦は既に新作の撮影を終えて、現在編集中のようなのでそう遠くない内に観れる筈なのでそちらも期待したい。又、この特集では佐野和宏の監督作品も日替わりで上映するそうで、そちらも観たい作品が多いので、詳細発表を期待したい。
追悼のざわめき』公開記念、松井良彦+佐野和宏特集上映(アップリンクファクトリー)
日時:7/28(土)〜8/3(金)
【料金】
前売り \1,200 / 2作品セット券 \2,000
当日 \1,400 / 学生・シニア \1,200
『豚鶏心中』
(1981年/欲望プロダクション+狂映舎/16?パートカラー/90分)監督・脚本/松井良彦
撮影/原一男
出演/萩尾なおみ(二代目・一条さゆり)、服部隆宏、佐野和宏、在日韓国人の男女の、差別によって引き裂かれた愛を、鮮烈に描いた、スキャンダラスな衝撃作。主人公の愛の苦痛を、<屠殺>という視覚的苦痛の中で、描写したシーンは、賛否、まっぷたつに評価が分かれた。
『錆びた缶空』
(1979年/狂映舎/8mm/カラー/59分)製作・監督・脚本・編集/松井良彦
映像・編集/石井聰亙
出演/佐野和宏、田村三郎、大箭政邦ホモ・セクシュアルの三角関係。その“愛”と“破滅”ただ残るのは、屈辱と頽廃。時に過激に、時に滑稽に描ききった松井良彦のデビュー作。松井の原点が、ここにある。
*連日、佐野和宏監督の日替わり特集上映もあり!8月号info、アップリンクHPにて告知致します。