『犬神家の一族 完全版 2006&1976』

108）『犬神家の一族　完全版　2006&1976 【初回限定生産3枚組】』（市川崑）　

　定価が8千円という恐ろしさで、ネットで頼んで6千円ほどになったが、義務的購入しなければならないので、かなり以前に注文していたものだからすっかり忘れていて、突如6千円出せと言われて何が届いたのやらと思った。というわけで『犬神家の一族』の2006年版と1976年版を収録した3枚組みDVD。内容は下記の通り。

●本編ディスク
●特典ディスク1
(1)岩井俊二監督監修『犬神家の一族』舞台裏(約30分)

(2)市川崑ドキュメント(約40分)
撮影現場での監督の姿、そして俳優、スタッフから見た市川監督の素顔とは? 映像へのこだわり、そしてこれまであまり知られていないダンディでユーモアにあふれるその素顔に迫る
ファン必見メイキング!

(3)未公開シーン(約5分)
ここでしか見られない松嶋菜々子、奥菜恵らの未公開シーンを一挙公開!

(4)金田一耕助データファイル(約25分)
「犬神家の一族」はじめ、数々の難事件を解決した金田一耕助に迫るコンテンツ!これを見れば今日から金田一博士間違いナシ!

(5)『犬神家の一族』の光と影~映像の魔術師・市川崑の世界~(約20分)
「映画はしょせん光と影です」という市川監督の名言に代表されるリアリズムを超えた独特の市川ワールド、そしてその映像の魔術で描こうとした「犬神家の一族」のテーマを探求する。

(6)石坂金田一メイキング(約20分)
原作者お墨付きの金田一耕助・石坂浩二に密着したメイキング!

(7)「よ~し、わかった!」別バージョン
等々力所長の名セリフ「よしわかった!」に別バージョンが!?

●特典ディスク2
1976年版を完全収録、2006年版と徹底比較できるマルチアングル機能付き!
音声:日本語 DDモノラル
画面:ビスタサイズ
字幕:日本語字幕

●封入特典
『犬神家の一族』スペシャル台本(2006年版、1976年版の2作を収録。)

　とりあえず、これで、こんな状態になった。
左から、VHS版、LD版、初回DVD版、DVDリマスター版、そして2006&1976年完全版DVDとなる。同じ映画を何度も買って喜ぶ趣味はなく、ひたすら無駄だと思うが犬神だから仕方ない。
　1976年版も収録されているが、一見したところ、当然昨年リマスターが出たばかりなので新にテレシネし直す筈もなく、同じバージョンだった…。それでもマルチアングル機能付きというから全篇に渡ってかと思いきやそうではなく、部分的に解説付きで切り替えが出来るというものだった。それに、同じシーンが再現してあるとは言え、同時にスタートさせても微妙に違いはあるし、編集のタイミングはズレているのであまり意味はない。
　2006年版がと言うよりも、市川崑主義者、金田一主義者が持っていないワケにはいかないという義務感が先立って購入してしまっているのが不幸だとは思う。