『三匹の牝蜂』
ズベ公青春物語
237)『三匹の牝蜂』(ラピュタ阿佐ヶ谷) ☆★★★
1970年 日本 東映京都 カラー シネスコ 分
監督/鳥居元宏 脚本/中島貞夫 掛札昌祐 出演/夏純子 大原麗子 市地洋子 片山由美子 和田アキ子
鳥居元宏の監督作である。と聞いて笑いだすのは、大阪芸大映像学科の人間が大半であろう。依田義賢、佐々木侃司に続く三代目学科長である。やたらとタッパの有るオッサンだったが、明解な語り口で語り、気難しくもなかったので、教育者には向いていたように思う。ただ、授業で自作を見せることは一度も無かったが。今でも元気にしているんだかどうなのか。
個人的には様々な感情があるので、この方の監督作を観る機会があっても一貫してパスしてきたが、もう今となってはどうでも良いので、今回はじめて観たが、申し訳ないが下手糞で、後半に至っては散漫さにも程があると呆れるほどで、監督作が数本に止まったのも致し方ないとも思う。鳥居さんと同期入社の中島貞夫が脚本を提供しているだけに、『893愚連隊』を思わせるカーチェイスもあるのだが、雲泥の差である。