『たそがれ』劇場公開&『R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.4』ラインナップ発表


 今や、すっかりピンク映画の一般上映館として定着したポレポレ東中野は、来年1/12(土)には、『小林政広ピンク映画特集 オールナイト!!  酔いどれトークバトル!!』と題して、『したがる兄嫁 (公開時タイトル:白衣と人妻 したがる兄嫁)』『愛欲温泉 (公開時タイトル:愛欲温泉 美肌のぬめり)』『一週間 愛欲日記』『夢の後始末 (公開時タイトル:赤い犯行 夢の後始末)』がオールナイト上映される。
 そして、2/16(土)〜29(金)迄は、モーニングショーとレイトショーで、いまおかしんじ監督の新作『たそがれ (いくつになってもやりたい男と女)』が上映される。尚、公開期間中は、

※期間中、特別上映&ライブイベント有り!
1)特別同時上映:『おばあちゃんキス』(2007/監:井口昇
         『金鮎の女』(2007/監:いまおかしんじ
2)ミニライブ:ビト(『たそがれ』『おじさん天国』音楽担当)
3)トークショーいまおかしんじ×ゲストによるトークショーを予定!

 とのことなので、『金鮎の女』を見逃していて悔やんでいたので、とても嬉しい。


 更に、翌月は、もう4回目を迎える『R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.4』が、2008年3.月1日(土)〜3月8日(金)に渡ってレイトショー上映される。 

 今回は上映される5本の内『微風<かすかぜ> (誘惑 あたしを食べて)』以外は観ているものの、それでも日参して再見したいと思うのは、やはりポレポレのレイトショー2本立てでピンク映画を観る心地よさを完全に覚え込んでしまったからに他ならない。このシリーズが続く限り、延々と付き合うつもりでいる。
 4月は、例年通りなら、ピンク大賞が行われる筈で、来年は20回目の節目となる。と挙げていくと、来年は、毎月一般館でピンク映画の上映が行われるので、これを機に初めてピンク映画を観るというヒトにとっては良い機会なのではないかと思う。女性は是非この機会を利用して欲しいと強く思うのは、女性を成人館の新宿国際に連れて行ったら、一度経験して満足したと言うか懲りたらしく、「ポレポレと新文芸坐がどれだけ居心地が良いか分かりました」という言葉を残したところから察してもらえば良いと思うが、そういう意味でもこういった場での上映を逃さないようにして欲しいと思う。
 この中でイチオシは、『つまらないあたしのどうでもいい物語(奴隷)』で、これは平沢里菜子の代表作にして、早過ぎる自身の総括を行った作品だが、早過ぎるゆえに、本当なら失敗作になってもおかしくない筈が、そうなっていないのは、監督・脚本の熟練の手腕が際立っているからだと思う。この作品は本当に女性にこそ観てもらいたい。
 続いては、『笑い虫(色情団地妻 ダブル失神)』を。これは、葉月螢の表情が素晴らしい。いかに彼女の表情が“映画”なのかを観ていれば分かる。一貫して好きだった堀禎一にしては、アレ?と思う箇所もあったのだが、再見したかったので幸い。

 評価の高い『ヒロ子とヒロシ』や、竹洞哲也の『再会迷宮』は、ピンク映画の現在を観る上では重要な作品だろう。そして、見逃していた『微風』への期待も大きい。
 今回の特徴は、国映・新東宝とオーピーといった枠で括るのではなく、双方からの作品を集めていることで、色も作りも随分と異なるし、観るヒトからすれば好みも別れるだろうし、或いは両方好きというヒトも居るだろうが、そういった多様性こそがピンク映画の魅力だと思うので、この5本が並んでいるのは壮観だ。それだけに、記録的動員となった前回以上に大勢の観客がつめかけてほしいと思う。

R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.4

ピンクに映る、オンナのトキメキ。


4回目となる今回は、好評を博した前回の竹洞哲也特集から引き続き、2006-2007にかけて製作されたピンク映画から、現在進行形=ニュー・スタンダードと言える傑作を選出。さまざまな境遇と運命に翻弄されながらも強く生きる女性たちを描いた一般映画顔負けの(またはピンクでしか成し得ない)屈指のラブストーリーにして、ヴァラエティに富んだ5本をお届けします!


【上映作品】

A. つまらないあたしのどうでもいい物語(奴隷)
2007|監督:佐藤吏|脚本:福原彰|出演:平沢里菜子、本多菊次郎、淡島小鞠 ほか
女優・平沢里菜子という生き方。前代未聞・"現在進行中"のセミドキュメント。


B. 笑い虫(色情団地妻 ダブル失神)
2006|監督:堀禎一|脚本:尾上史高|出演:葉月螢、冴島奈緒チョコボール向井 ほか
90年代を代表する女優・葉月螢の変わらぬ美しさで定番「団地妻」を演じた秀作ピンク。


C. 微風<かすかぜ> (誘惑 あたしを食べて)
2007|監督・脚本:佐藤吏|出演:吉沢明歩、大沢佑香、千葉尚之、日高ゆりあ ほか
ピンク映画屈指のアイドル女優・吉沢明歩主演によるリリカルなラブストーリー。


D. ヒロ子とヒロシ(痴漢電車 びんかん指先案内人)
2007|監督:加藤義一|脚本:城定秀夫|出演:荒川美姫、なかみつせいじ、華沢レモン ほか
数奇な運命を辿る男女の刹那的な出会い、そしてすれ違い。2007年を代表する傑作。


E. 再会迷宮(不倫同窓会 しざかり熟女)
2007|監督:竹洞哲也|脚本:小松公典|出演:佐々木麻由子、サーモン鮭山、松浦祐也 ほか
もう若くはないオンナのトキメキーーー。前回の特集も好評だった竹洞組による快作ピンク。


※提供:A,C=新東宝株式会社 B=国映株式会社 D,E=大蔵映画株式会社、
※企画・配給=SPOTTED PRODUCTIONS 
※料金:当日一般=¥1500、前売鑑賞券=¥1300 女性割引、リピーター割引=¥1300
※連日2本立て上映。上映間に、某監督陣によるフェイク予告編集を上映予定!

http://blog.livedoor.jp/spotted701/archives/51253308.html