『シナリオ 2009年 07月号』

(35)『シナリオ 2009年 07月号』

 『美代子阿佐ヶ谷気分』(福田真作・坪田義史)、『ゆずり葉』(早瀬憲太郎)掲載。
 この雑誌も日本映画の製作本数がこれだけ多いと何を載せて何を載せないかという方針が難しいように思える。兎に角買っている方としては、一昔前に比べて掲載シナリオが少ないのが決定的な不満で、最低3本、理想は4本は掲載してほしい。月刊誌で掲載シナリオが2本というのは納得できないし、ムックを発売するから掲載を断られることもあるのか、メジャー系のシナリオが少ないのも不満。
 桂千穂先生の連載『桂千穂の映画漂流記』の今回のお題が「“映芸”特集<恋愛映画ベスト10>を巡って」だったが、とても良かった。如何にありきたりに見える企画がそうではなく新鮮に読むことができるかという内容で、 恋愛映画という気恥ずかしさが逆に奇をてらわない実直な回答を引き出すことに成功しているので、自分も意外なことに面白いと吹聴していただけに嬉しい。次号も続きやるらしいので期待である。