『アルマズ・プロジェクト』(☆★★)

(128)『アルマズ・プロジェクト』[ALMAZ BLACK BOX]
☆★★ 新宿バルト9
監督/クリス・ジョンソン  脚本/スコット・アルトメア ハンフリー・R・ガイド クリス・ジョンソン  出演/イワン・シュヴェドフ イナ・ゴメス
2007年 アメリカ カラー 89分

 宇宙開発モノは内容に関係なく好きなので、本作も意外な拾いものだったら良いがと思いつつ観る前から500円のパンフレットを購入して期待に胸ふくらませて観たらこれが酷くて最後まで付き合うのに往生した。『2001年宇宙の旅』+『エイリアン』+『アポロ13』を『BWP』方式でコーティングしただけの工夫のない凡作。『カプリコン・1』とまでは言わないにしても、せめて『第3の選択』ぐらいの宇宙開発モノの陰謀史観を楽しませるぐらいの努力はしてほしい。単なる1アイディア、それも地上で散々やったものを宇宙に持ってきただけで終わってしまっている。そこからどうするかが成否を握る筈なのに。宇宙ステーションの人工重力が実現しているという設定なので撮影は楽だろうが、低予算でも『スペースキャンプ』みたいにオフィス用の回転椅子使って無重力空間を涙ぐましい努力で作ってそれなりに違和感なく見せていたんだから、こんな定点観測のビデオに映りこむだけの映像なんだから何とでもなったのではないか。終盤はただの目くらまし。