映画の噂 市川崑の「本陣殺人事件」?

 一部で言われている市川崑の新作が「本陣殺人事件」というのは本当なのか。これはもう、長年市川崑にシメの金田一モノをやるなら、本人が元々一番やりたがっていた「本陣殺人事件」しかないだろうと思っていた者として驚愕の出来事だが、所詮噂の出所がいいかげんな所なので何とも。岩井俊二が協力するとも聞くが、市川崑が無理なら直系とも言うべき岩井俊二でも良いやというぐらい、近年足腰が弱くなってロケパートの迫力を無くしている市川崑をサポートするならさぞかしという思いがある。「女王蜂」で、スケジュールが間に合わないので協力監督のクレジットで松林宗恵がロケを中心に参加していた事例もある。そういう意味で「本陣殺人事件」は室内中心なのでスタジオを主にできるので、高齢の市川崑向きでもある。
 実際「八つ墓村」が成功すれば、シリーズ化して次回作は「本陣殺人事件」という噂もあっただけに実現できることならどんなに良いか。
 問題は金田一をまたしても豊川悦司やそこらのどーでもいい役者にやらせるのではないかという危惧があり、これはもう石坂浩二でなければ困る。市川崑フィルモグラフィーで「八つ墓村」よりも「天河伝説殺人事件」の方が未だ金田一モノのパロディとして楽しめるだけマシという歪な状況は是正してもらわければならない。
 ま、ハナシ半分で聞いて実現したら喜びたい。因みに来年は「犬神家の一族」公開から丁度30年である。