読了 「回想の江戸川乱歩」

29)「回想の江戸川乱歩小林信彦(光文社文庫) ☆☆☆★★★ 

回想の江戸川乱歩 (光文社文庫)
 好きなエッセイストやコラムニストが本業と言う言い方が正しいのかどうか知らないが、小説を書いていたりすると、読まず嫌いで悪いが殆ど読まない。全くコラム等と関係ないこと書いているなら良いが、同じネタを名前を少し変えた程度の私小説にしてあるのが苦手だ。モデルが特定できてしまうのが辛い。元ネタ分かってるのに白々しく名前変えてるやつを読むより、はなから同じ内容のエッセイなり読んだ方が遥かに面白いと思ってしまう。
 そういう意味で、本書に収録された「半巨人の肖像」も読むのが嫌だったが、実際はかなり面白かった。小説の形態を取る事で書けることもある(小林信彦自身の自慢も含めて)。
 小林泰彦との対談も良かった。