雑誌 「キネマ旬報 11月下旬号」「ダ・ヴィンチ 12月号」

101)「キネマ旬報 11月下旬号」 キネマ旬報社

 黒木和雄の新作「紙屋悦子の青春」がインしたそうで、撮影はやはり以前予想した通り川上晧市だったと、つまらないことに喜ぶ。これで、黒木和雄のカメラマンルーレットに即すれば、次回作では、ともさかりえみたいになってしまった、たむらまさきに間違いない。それにしても、パル企画岩波ホールによって、黒木和雄が毎年の様に新作が撮れているのは喜ばしい。ま、そろそろ山中貞雄が実現してほしいとか、戦争モノ以外も観たいとかあるのだが。「スリ」の枯れ具合も凄く良かった。「スリ」で思い出したが、真野きりなはどうした?かなり好きだっただけに残念だ。2002年頃でテレビ、映画の露出は途絶えている筈だが、2003年頃までは「ぴあ」等で単発コラムを書いていた記憶がある。
 シネカノンの先日の新作ラインナップ発表で、「パッチギ!2」くらいしか詳細を目にしなかったが、一覧が掲載されていた。
 「転がれ!たま子」(新藤風)/「のど自慢 第2章(仮)」(金田敬)/「ゆれる」(西川美和)/「ザ・フォーク・クルセダーズ(仮)」(井筒和幸)/「フラガール(仮)」(李相日)/「遥かなる時空の中で」(篠原俊哉)/「パッチギ!2」(井筒和幸)、来年製作予定として、阪本順治松岡錠司の新作。
 「ぱいぱん刑事」以来の新作となる新藤風だが、ようやく「LOVE/JUICE 」以来の長編が実現したかと。案外近代映画協会は孫には厳しいのねと思ったが、ジイさん所縁の役者からは竹中直人津川雅彦が出ている。
 金田敬の作品は観たことが無いが、これまでの手腕を生かした手堅いプログラムピクチャーに仕上がっていれば良いなと思う。「ハワイに唄えば」はなかったことにして。「らせん」みたいなものか。
 井筒和幸の新作が続くようだが「パッチギ!2」は楽しみだから良いとして、このフォークルが冠せられている作品は何か。出演は再結成フォークルの3人と泉谷しげる中島啓江と復活ライブの出演者だから、ライブ撮りの映画か?何にしても「帰ってきたヨッパライ」以来のフォークル映画だ。
 シネカノンらしい、作品が並んでいるので、楽しみだ。

102)「ダ・ヴィンチ 12月号」 メディアファクトリー

ダ・ヴィンチ 2005年 12月号