イベント 「WAO映像アニメーション研究所特別セミナー 〜監督シンポジウム 『押井守監督×高橋良輔監督が語るアニメーション演出』〜」

molmot2006-07-11

4)「WAO映像アニメーション研究所特別セミナー 〜監督シンポジウム 『押井守監督×高橋良輔監督が語るアニメーション演出』〜」(WAOクリエイティブカレッジ東京校) 

 どーせ生徒集めの一環だろうと思いつつ、友人と気軽に参加してみる。4月にやる予定だったのが押井守の親族に不幸があったとかで延期になっていたが、むしろ今の方が新作のパブに関係なくハナシが進んだので良かった。
 相変わらず、こういう80人に満たない小さな場でも延々と喋ってくれる押井守はエライなあ、と思いつつ聞いていたが、「アヴァロン」「イノセンス」「立喰師列伝」の予告篇を流しながら夫々の方法論、演出について語っていく構成。
 興味深かったのは、ビジュアルに突っ走った作品は「イノセンス」が終わって興味を失くしたとかで、現在製作中の新作は、ストーリーを濃密にすることに腐心しているそうで、それは個人的にも嬉しい。
 アニメ現場における演出家がソフトを習得することについて、セルフプロデュース能力について等、至って正論が続く。
 新作については、例の再来年公開長編アニメについては殆ど言及なし。むしろ次々回作が動き始めたそうで、多忙とのこと。驚いたのは、「立喰師列伝」の実写短篇を製作するとのことで、明日衣装合わせを行い、来週1週間で作ってしまい、今秋徳間書店から創刊される雑誌に付録DVDとして付けるとのこと。ってこれってコチラに既に詳細出ていた。『9月19日に徳間書店より創刊される「COMICリュウ」に特典DVD』『「立喰師外伝 ケツネコロッケのお銀/パレスチナ死闘篇」』『創刊号には特別付録DVD付き! 世界の押井守が「COMICリュウ」創刊のために、短編映画を撮り下ろします。あの映画『立喰師列伝』の作中で、パレスチナに渡ってゲリラとなったお銀さんのその後がわかります!!』『押井守がケツネコロッケのお銀に、日本赤軍重信房子をイメージしている』‥ようは誰にでも分かる例えでわかりやすく言うと、押井守版「赤軍-PFLP・世界戦争宣言」になるかと。これを聞いて俄然楽しみになったが、しかし、商業誌でこんなもん作れるなんて押井守ならではだなあ、と。押井守も敬愛する四方田犬彦が狂喜するのではないか。「映画芸術」も足立正生で短篇を付録DVDにしたらどうか。ガサ入れされる可能性も高いが。