「犬神家の一族」公式サイトオープン


http://www.inugamike.com/index.html
 出来たようだ。まだ特報などは載っていないが、しかし、ロケ地が同じせいか、前作とあまりにも同じな雰囲気が漂い、やや引く。
 キャストは追加で草笛光子中村玉緒が発表された。
 草笛光子市川崑の劇映画に出演するのは「幸福」以来25年ぶりで、前作で岸田今日子が演じた盲目の琴の師匠を演じる。岸田今日子の続投が確実視されていた中で草笛光子の起用は驚きだが、やはり稲垣メンバーの「犬神家の一族」で同じ役をやってしまったのが不味かったのだろう。市川崑の作品の最古参出演者で近年の作品も殆ど出演しているだけに、今回出番がないとすれば意外だが。
 中村玉緒市川崑の劇映画に出演するのは「黒い十人の女」以来45年振りであり、金田一モノには 斉藤光正の「悪魔が来りて笛を吹く」以来の出演となる。しかし、前作で大部屋のバアさんが演じていた柏屋の女将が中村玉緒とは、かつて「炎上」「ぼんち」「黒い十人の女」で可愛さ爆発していた玉緒を思うと複雑な心境だが、富司純子共々撮影所出身女優としては、綿密なライティングに喜んでいるんだろうな、と。
 というわけで、近年稀に見るオールスター映画の様相を呈しているが、基本的にこういったミステリーは豊潤な予算でオールスターで作るのが絶対的に正しいので、個人的に勝手に市川崑×石坂浩二の新金田一シリーズ開始の祝祭的1本と位置づけているので、次に繋がってくれればと思うが。それにしても4月にインして未だ撮影が終わっていないのが凄い。来月中旬まで撮影とのこと。大丈夫なのか91歳の市川崑は。新藤兼人は危なそうな雰囲気なようだが。

 それにしても、以前にも危惧したが、
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/topics/20060728et08.htm

>市川監督の前には、撮影現場を映すモニターのほかに、もう1台のモニターがおかれ、旧作が映し出されている。監督は、頭にたたきこむかのようにモニターに見入った後、富司の歩くスピードやふすまを閉める強さなどに注文をつけた。

 コレって、市川崑ガス・ヴァン・サントの「サイコ」状態ではないのか?市川崑は数々のリメイクを行ってはいるが、水野晴郎の現場じゃあるまいし、現場で旧作を流したことなどあったろうか‥完成した作品が旧作と寸分違わないカットばかりだとしたら、またそれを一瀬Pが強要しているとしたら、恐ろしく感じてしまう。
 一応、「犬神家の一族」は全カットをほぼ暗記している筈なので、公開時には新旧「犬神家の一族」解析というのをやる予定。