『キネマ旬報 2007年2月下旬号』

12)『キネマ旬報 2007年2月下旬号』

キネマ旬報 2007年 2/15号 [雑誌]

 一年でいちばんユーウツなキネ旬の決算号。いつからそうなってしまったのか。嘗てはとても楽しみにしていた筈なのだが。覚えている僅かな記憶では、13歳頃だったか、ベストテン号の発売日に熱出して寝込んでいたものの、早く読みたいからと、オカンに買ってきてくれと頼んで、寝床で読み耽っていたこともある。

 1600円もするし、今年は広告ばっかりで、例年なら少しはレギュラー記事も残っているのにそれも無いから、正に決算号のために買ってるようなもの。これを機に購入を止めようかとも思うが、結局購入。これでキネ旬の定期購読を始めて丁度丸16年になる。

 個人的な感慨は兎も角、内容に関しては、脚本賞受賞の、西川美和のスチールが可愛いので、まあ、1600円でも良いかと。半分ぐらい西川美和プライヴェートショットで埋めてくれても良かったが。脚本書いてるところとか‥。最近年上の三十路でもイケルようになってきた。以上。

 あと、文化映画との区分というのは、どうなっているんだっけ?『ゆきゆきて神軍』は文化映画枠からは外されたのは何か理由があったような。『セキ☆ララ』とかも扱いとしては文化映画には入んないのね。因みに、『セキ☆ララ』は三留まゆみが6位に挙げたので、76位でランクイン。余計なことを付け加えれば、増當竜也(元キネ旬副編で秘宝襲撃事件の増当竜也のことよね?)は、『ゲド戦記』に唯一入れてて、しかも1位に据えてる。コイツさえ入れなければ、『ゲド戦記』は誰一人投票しなかったということになるのに。誰かまた投げつけてやれ。

 新作ラインナップは、嘗てはココを読むのが一番楽しみだったが、ネットが普及すると、情報の伝達は早いので、後追い的にしかならない。と言いつつ、ケッコー知らない作品が多い。この辺りはまたid:eichi44さんが纏めてくださるだろうと、既に他力本願気味だが、日本映画で全く知らない作品、監督が多いのには驚いた。その中で気になるのは、『伝染歌 〜その歌を歌ったら、マジ、死ぬらしい〜(仮)』で、監督/原田眞人、主演/AKB48。調べたら既に公になっているネタのようで、『魍魎の匣』に続いて今年は後2本撮るとのことだったので、コレのことかと。原田監督の日記では、<ぼくの中では「バウンス」の十年後」というコンセプトになる。>とのことなので、『魍魎の匣』以上に期待してしまうが、考えてみればこれは松竹作品への原田眞人の復帰という記念すべき作品になるのか。

 それにしても、量産されるのはケッコーなことだが、素性のよくわからない監督ばかりで、ベテラン、中堅監督達の出番はないのか。

 そー言えば、佐藤忠男が巻末の筆者紹介で、『爆弾三勇士』のフィルムを岡山のコレクターのコレクションから発見したと書いてあるが、どれぐらい見つかったのだろう。爆弾三勇士自体は当時、確か何度か映画になっている筈なので、そのどれかということか。