『失って、得る。―脳出血で倒れて「新しい自分」と出会う』『STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 1996年 12月号』

29)『失って、得る。―脳出血で倒れて「新しい自分」と出会う』大島渚 (青春出版社)  
30)『STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 1996年 12月号』  

 29)いくら大島渚の本と言えども、この歳で、こんなもんいらんと。発売時は未だ21とかだったので、立ち読みで済ませた。で、280円だったので、まあ手頃であろうと。『御法度』撮影時の回想が入っているので資料性はある。
 30)270円。これも読んでたけど、確か買ってなかったので11年前のボイスを。「90年代東京の映画環境はどうなっているのか」というタイトルだが、ようは<渋谷系映画>のパンフ特集という懐かしい内容。
 90年代半ばから、2002年頃までのミニシアター系のデザイン優先の凝ったパンフには本当に往生させられた。棚に3歳の時に初めて映画館で観た『ドラえもん のび太の海底鬼巌城』から現在に到るまでのパンフが並んでいるが、明らかに90年代半ばから、並びが歪になっている。そりゃ、LPサイズだ、文庫よりも小さい、ゴミと間違えそうになるようなパンフから、『ピンクフラミンゴ』のリヴァイヴァルの時のVHS型とかサイズもバラバラだからそういうことになる。もう迷惑この上なかった。別にデザインに凝っても良いのだが、これが異様に高い。千円、二千円とかザラで、学生だったので、毎回その方面の作品を観る場合は、ヒヤヒヤしていた。ゴダールのリヴァイヴァルとか、劇場行けば、女の子がパンフからTシャツからカバンから買い漁っていて、上映が始まると20分で場内に寝息ばかりみたいな、あの頃は何だったのか。