『ベルサイユのばら』

molmot2007-03-22

フランス映画祭2007 特別上映イベント フランス映画祭の現在・過去・未来
61)『ベルサイユのばら』〔LADY OSCAR〕 (ユーロスペース) ☆☆★★★

1979年 日本/フランス キティフィルム カラー ビスタ 124分
監督/ジャック・ドゥミ     脚本/パトリシア・ノップ    出演/カトリオーナ・マッコール バリー・ストークス クリスティーナ・ボーム マーク・キングストン
ベルサイユのばら [DVD]
 ジャック・ドゥミだから、原作等と比較してヒステリックな反応をしている連中の言うことなど無視して積極的に擁護しようと言う程、愛着のある作家ではないが、それでも冷静に作品として観ようと思ったが、やはり珍品だった。
 勿論、映画として最低限の体裁は保っているし、つまんないシーンが延々続いた後で、ちょっと良いというようなカットもあるのだが、70年代後半の漫画・アニメの実写化の一連の流れの最大級の作品だろうが、面白いくらい完成度や雰囲気までも同様なのは時代性か、プロデュース側が悪いのか。
 ミシェル・ルグランのやかましい曲も、前年の市川崑の壮大な大失敗実写化作品『火の鳥』と同じく空虚感を煽る。ちなみに、ミシェル・ルグランが担当した『火の鳥』のテーマ曲は、小室が作曲して安室奈美恵が唄った『CAN YOU CELEBRATE?』とサビが全く同じなので、ソフト化されてはいないが、機会があれば聴き比べて欲しい。
(続く)